10月2日 本日はダックスフンドばかりの一日でした

 

本日犬の患者さんが7匹来院されましたがそのうち5匹がダックスでした。トリミングした犬3匹全てがダックスでした。入院及びホテルで預かっている犬4匹のうち3匹がダックスでした。勿論ダックスという犬種はジャパンケンネルクラブの登録犬種のランキングでもずっと上位に位置する非常に人気の高い犬種ですから その数が多いのは当たり前の事かもしれませんが 本日はあまりにダックスが多かったように思います。

私は ダックスという犬種が好きです。性格も穏やかで躾けもしやすくて飼い易い犬種として シーズー、プードルとともに 犬種の相談を受けた時にはおすすめしています。私は一番好きな犬種がシーズーでそのクシャットつぶれた鼻がなんとも愛嬌があって可愛らしく思いますし 性格も穏やかで躾け易さもナンバーワンだと思っています。実家でもシーズーを飼っていました。その次がダックスだと思います。但し足が短いので 採血する時などにはチョッと苦労するのが玉に傷です。

私は好感を持っているダックスが多かったので 別に何も感じませんでしたが トリミングを担当されている奥様は苦労されたみたいです。ダックスというのは暴れたり咬んだりするような子は少ないのですが 落ち着きがなくてなかなかじっとできない子が多いみたいです。診察している時には何かする場合には犬を保定して動けなくしてしまいますから 落ち着きがあろうとなかろうとあまり関係がありませんが トリミングの場合は自然に立たせておいてカットをしますから 落ち着きのない犬種は面倒なのだそうです。更に体形的にもお腹が地面につきそうですから 腹部のカットをするのに苦労されるのだそうです。

ダックスはプードルやシーズーのように全身を細かくカットするわけではないので割と楽な犬種なのだそうですが 奥様はどうしても好感が持てないので 余計に疲れたのだそうです。おまけに入院している子までがダックスだらけだったので 余計に腹が立ったのだそうです。日本では登録件数のベストテンは殆ど小型犬で占めていますが。アメリカやイギリスなどの外国では 当然ながら住宅事情も全然異なりますので ラブラドールやゴールデン、シェパード、ボクサーなどの大型犬が沢山飼われているみたいです。

日本でも一時「動物のお医者さん」という漫画の影響で シベリアンハスキーという犬種がブームになり 沢山飼われたことがありました。ハスキーは名前の通り極寒の地で犬ぞりを引いたりする犬種です。極寒の地で生活していますから 常に非常に活動的です。常に活動していなければ凍えてしまうからです。日本人の大型犬のイメージとしては 例えば秋田犬の様にどっしりと構えているものかもしれません。事実ゴールデンやシェパードは普段はかなり大人しくしています。所が ハスキーは常に活動的ですから呼び鈴が鳴ったり、電話が鳴ったり 人が家の前を通ったりしても その刺激に反応してしまいます。動き回ったい鳴いたりしてしまいます。

狭い日本の住宅では小さなスペースに閉じ込められますから ストレスが溜まってしまい 刺激に対してより過剰に反応してしまいます。つまり日本の様な住宅事情の国では一番飼いにくい犬種だったのです。当然あっという間にブームは去り 今ではハスキーは患者さんとしても殆ど見かけなくなってしまいました。犬の寿命は15年ですから 一旦飼い始めたのなら 最後まで責任を持って飼い続けて欲しいのですが かなりの割合のハスキーが寿命を全う出来なかったのだろうと思うと凄く可愛そうに思いました。

一時期テレビコマーシャルの影響で チワワがブームになってしまいました。チワワという犬種は 決して飼い易い犬種ではないと思います。事実飼うのに相当苦労されている飼い主さんも少なくないように思いますが 苦労はしてもせめて寿命が来るまでは責任を持って飼い続けて欲しいと思います。犬を飼い始める方は 決して流行りやブームに影響されることなく 少なくとも15年間一緒に暮らすパートナーを選ぶのですから それなりに犬種の特性などについて勉強して 自分が犬に求める物や生活のスタイル、家族構成などを十分に配慮して 慎重に犬種を選んでいただきたいと思います。

 

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