11月19日 毛並みがまだらになったみすぼらしい犬が来院しました

 本日来院したチワワが本来ならロングコートであり 長いふさふさした毛足で全身が被われているはずのまだ若い犬です。それが本来の毛の長さに生えているのが全身の三分の一位で 残りの三分の二位はちょろちょろとしか毛が生えていないのです。生まれつきなのかと心配して尋ねると 夏の間カットに出しているペットショップにすすめられて全身を短く刈り込んだのだけれども 昨年と一昨年は冬には元通りに生えそろったのだけれども 今年は部分的にしか本来の毛の長さまで生えそろわなかったのだそうです。
 私は当院に来院さえている犬には何度も注意しているのですが 一定の長さまでしか伸びない種類の犬の場合は絶対に短く刈り込んでは駄目なのです。人間と同様にずんずん毛が伸びる種類の犬 例えばプードルやシーズーの場合はどんなに短く刈り込んでもさほど影響はありませんが ポメラニアンやチワワ、シェルティやゴールデンのように一定の長さ以上に毛が伸びない種類の場合は短く刈り込むと皮膚にダメージを受けるので 一度や二度は復活しますが繰り返すとかなりの確率できちんと生えそろわなくなってしまうのです。
 全身をバリカンで短く刈り込む作業は 例えば男性の頭をカットするのにハサミを使ってスポーツ刈りにするのとバリカンで坊主頭にするのなら バリカンで坊主頭にする方がずっと簡単であり短時間でできます。ですから、ペットショップなどは夏の間は見た目がさっぱりして涼しいことを理由にすすめるのです。何度か繰り返すと取り返しのつかない状態になることを知っていてすすめているのか 知らずにすすめているのか 私には分かりません。
 短く刈り込むことを繰り返せば毛足がそろわずみすぼらしくなることを知っていてすすめるのであれば無責任極まりないと思いますし、知らずにすすめているような無知なペットショップなら犬のカットを請け負う資格がないと思います。何にしても夏場に一定の毛の長さ以上に伸びない種類の犬で短く刈り込むことをすすめる美容室とは 縁を切られることをおすすめします。
 今回はシャンプーカットが目的でで来院されたので 来年からは絶対にそのようなカットをしないことを厳重に注意して 毛の生えそろわないのが出来るだけ目立たないように トリマーさんが苦労して仕上げて お返ししました。
 しつこいようですが 最後にもう一度繰り返しますが チワワやポメラニアン、ミニチュアダックス、シェルティ等の一定の長さ以上に毛が伸びない種類は絶対に短く刈り込まないように注意してください。その様なカットをすすめる美容室とは直ぐに縁を切られることをおすすめします。

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