11月22日 語呂合わせで いい夫婦の日なのだそうです

時々考えますが いい夫婦とはどのような夫婦の事を意味するのでしょうか。私はこのブログでは何度も書いていますがいわゆるバツイチの状態です。病院を開業してその翌年に小学校の時の担任の先生の紹介でとある女性と結婚しました。これまたこのブログでは何度も書いていますが 私は一度大学を卒業して就職してから もう一度獣医さんになるために大学に通い直しました。

普通の人よりも約十年ほど回り道をしてしまいました。勿論回り道をした十年が無駄であったとか 損をしたなどとは全然考えていません。一つ目の大学で出会った友人が 私の現在友人と呼べる人たちの中で一番多いからです。でも開業して自分の病院を始めた時には 仕事を独立して始めたばかりなのだから当然かもしれませんが 私は普通の人よりも回り道をしてきた分 焦っていたのかもしれません。順調な結果を欲しがり過ぎたのかもしれません。

動物病院の経営なんて 一旦順調に事が転がりだせば 後はそれほど苦労しなくても良いのかもしれませんが 焦っている人間、良い結果ばかりを望んでいる人間にとっては なかなか順調に事が転がりだしてくれません。仕事への焦り苛立ちが 私は小さな人間ですから 当然自分に向けるべきであるのに 結婚したての奥さんに向けられてしまったのかもしれません。

その奥さんはかなり優秀な幼稚園の先生だったのだそうです。私が上手にアドバイスをしてあげられれば きっと病院を経営していくうえでも良きパートナーになってくれたのかもしれません。しかし仕事上のストレスを私はその奥さんにぶつけてしまったために とても良い夫婦関係は築いていけませんでした。

そんな日々が続けば当然別れの日がやってきました。勿論私だけが悪かったわけではないのかもしれませんが 二人がうまくいかなかった原因の大多数は私にあると思っていました。一人目の奥さんには本当に申し訳ないことをしでかしてしまったと今でも思っています。そして素晴らしい女性でしたから 今頃は幸せをつかんでいらっしゃることを願っています。

それから独りぼっちになって数年が過ぎました。ようやく病院の仕事はある程度軌道に乗ってきましたし 精神的にも落ち着きを取り戻しましたので やはりどうしても人生のパートナーが見つけたくて 諸々の活動をしてみました。そして現在の奥様と巡り合う事が出来ました。

現在の奥様は 本当に私にはもったいないぐらいに素晴らしい女性です。見た目は普通ぐらいだと思いますが 非常に頭の回転が速くて 手先も器用であり 何をやらせても要領よくこなせる 本当に万能の女性です。料理や掃除などの家事もテキパキとできますし 病院の仕事も直ぐに理解して正確に記憶されていますから 正直な気持ち 避妊の手術位なら 私よりも上手にできるのではないかと思ってしまいます。

現に犬のカットなども最初は何人かちゃんとその筋の学校を卒業したトリマーを雇っていましたが ある時突然分けの分らない理由で退職してしまった時に 私が慌てて次のトリマーを雇おうとしたときに 奥様がこれまでのトリマーさんのやり方を見てきたので 道具さえ揃えてくれたら自分が出来そうに思えると言ってくれました。普通トリマーさんになるのには一年以上高い月謝を払って学校に通う必要があるので そんな見よう見まねでできるのかと不安でしたが 奥様は見事にカットをしてくれました。たまに初めての犬種であったり ちょっと変わったスタイルのカットであったりに出くわすと 困っておられますが インターネットでその犬種のオーソドックスなカットや珍しいスタイルのカットの写真を見つけ出して 後は自分の想像力で仕上げておられますが それで殆どクレームがついたことはありませんから 奥様の能力の高さにはほとほと感心させられます。

ですから避妊の手術なんて お腹を開けて子宮と卵巣を摘出するだけであとは縫い合わせるだけの簡単な作業ですから 恐らくなん百回もその手術を見ている奥様なら 私よりも手際よく手術できることは間違いないように思えます。それほど奥様は優秀な人間ですから 私は殆ど奥様に頼り切った生活を送っています。

大事なもの なくしたら困るものは全て奥様に預けますし 忘れる事の許されない大切な約束事や提出期限のある重要な書類なども全て奥様に任せてしまっています。とにかく何か困ったことや 探し物が見つからないときも全て奥様に相談すると たちどころに解決して頂けます。ですから 現在の私は奥様がいらっしゃらないと何にもできない木偶の坊です。

でも私と奥様は正式に結婚をしていません。一時期一緒に暮らしましたが 奥様には連れ子がいてその子と私の関係がうまくいかなかったからです。大人と子供の関係ですから大人である私が上手に対処すれば何とかなったはずであるのかもしれませんが 一旦こじれてしまった人間関係の修復は非常に難しいみたいで 残念ながら奥様と一緒には暮せないという結論に至ってしまいました。しかしお互いに人生のパートナーとしてはお互いを必要不可欠であると考えましたので 現在は病院の近所で別居しながらともに人生を歩んでいこうと言う事になり現在に至っています。

その為に奥様と私はいわゆる内縁関係とも呼べない関係かもしれない状態を継続しています。勿論お互いに老後は一緒に暮らすつもりで人生設計を立てていますし 私の全財産は奥様に譲るつもりなので 何時どんなことがあっても安心なように その旨をしたためた遺書は既に奥様に預けてあります。

兎に角私は奥様と一緒にいないと 美味しいものを食べても美味しさを感じられないし どんなに楽しい場所に出かけても全然面白くありません。逆に奥様と一緒にいられれば どんなに退屈な時間でも笑っていられます。微妙でありはっきりとしていない奥様との関係ですが 少なくともお互いの気持ちの上での信頼関係は しっかりとしているつもりですから これからもこれまで以上に奥様を大切にしていこうと考えています。

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