11月4日 私は 固い食感の食べ物が 好物です。

母がよく私に言っていたのは 「父が固い食材が大好きだ」と言う事です。私は父の事が 正直あまり好きではありません。自己中心的なので 当然凄く我儘で 90歳にもなるのに 息子の私からのアドバイスにも全然耳を貸しません。この年齢ですから 何時どんなことがあっても不思議ではありませんが 私は仕事がありますから 同居は現実的に無理です。長男としては どこかの施設でお世話になって 残り少ない余生を楽しんでほしいのですが 頑として実家から離れようとはしません。
父はバブルのはじける少し前に 長年勤めた会社を辞めて のんびりした引退生活を始めました。ですから年金を受け取り始める時期に恵まれたのか勤めていた会社は大したことないのに毎月受け取っている年金の額は かなりの大金みたいです。バブルの時代には 周りの人間と同様に 投資に手を出して はじけた時に多少は痛い目を見たようですが ギャンブル嫌いの私の父ですから それほど大損をすることはなかったみたいです。母が数年前に亡くなり 病院から車で十数分位の所にある実家で一人暮らしを始めました。父も私と同様に割と若い頃から心臓を患っていましたので 何とか80歳までは生きて欲しいものだと思っておりましたが まさか90歳まで頑張れるとは思っていませんでした。
勿論 時々急に具合が悪くなって倒れたり 体調を大きく崩して入院したりはしていますが 辛うじて一人暮らしを続けています。私は長男として一応責任を感じていますが 自分の病院がありますので 同居は出来ませんし 妹も近所に嫁いでいますが やはり自営業者で かなり忙しく頑張っておりますので それ程こまめに面倒は見てやれません。身内がそれなりの事情があって 側についてやれないので 金銭的にはかなり余裕がありますから それなりの施設に入ってくれることを勧めてみましたが 承諾しません。
一度は頑張って説得して 何とかその気になったみたいで そちらの施設を下見させたところ 施設の側の方からも喜んで受け入れてくださると返事を頂き 父の方もしぶしぶ施設に入ることを承諾したような返事をしました。所が入所間際になって そこの施設は入浴時間が制限されているので 風呂に入りたいときに入れないので嫌だ 等と 子供のような我儘を言い出して結局はそれなりの手続きまで完了していたのに お断りすることになりました。父の本音は 好きな時に好きなだけ酒が飲めないことが 本当の理由のようにも思いましたが あまり問い詰めても 腹立たしくて父親ですがどつきまわしたくなるので 止めておきました。
それ以来必要最低限の時にしか実家に帰らなくなりましたし 連絡も極力取らないようにしました。そんな困り果てた存在の父と私は 奥様に言わせると 典型的な似た者親子 瓜二つなのだそうです。確かに私も言いたい放題の生活ですし 我儘放題の暮らしぶりであることは このブログを読んで頂いている方ならよくお分かりだと思います。しかし食べ物の好みまで似ているとは 思いませんでした。母がよく言っていたのですが 父は年齢の割に歯が丈夫なのもあってか 固い食材 つまりゴボウやレンコン 筍などが大好物なのです。お正月の煮物 我が家ではがめ煮と言っていましたが そのがめ煮にもゴボウやレンコン筍などがどっざりと入っていましたので 父はそれらを齧りながら嬉しそうに酒を飲んで正月を楽しんでいました。
私が全く酒が飲めないので そこの所は似ても似つきませんが やはり私もゴボウ、レンコン 筍等の入った煮物が大好物なのです。本日のお昼に私が昨日作った高野豆腐の煮物の残り汁をお鍋に発見した奥様が 鶏肉とゴボウ レンコン 蒟蒻等の有り合わせで 煮物を作ってくれました。これにサトイモ 人参 椎茸でも入っていれば お正月のがめ煮になりますが 非常に美味しかったです。凄く美味しかったので あっと言う間に半分ほど食べてしまい 残りは明日の楽しみにとっておこうと 冷蔵庫にしまいかけたのですが あまりに美味しかったのでついつい全部食べてしまいました。食材としては 鶏肉 ゴボウ レンコン蒟蒻等の低カロリーな物ばかりの煮物ですから 血糖値をあまりあげないであろう有難い料理なのですが あまりに美味しく感じて沢山の量を食べてしまいましたから これではなかなか体重現象につながりません。奥様があまりに美味しい煮物を作るからいけないのだ 等と責任転嫁するところも我儘放題の父とそっくりなのかもしれません。
子供の頃は 正月のお重に入った料理では煮物よりも 海老や卵焼き きんとん黒豆などが好物でしたが この歳になると美味しいがめ煮さえたっぷりとあれば 正月料理としては それだけで大満足なので おせち料理としてたくさんつくってくれるように 奥様にかなり早い目に予約を入れてしまいました。私は父とは 子供の頃から反発することが多くて よく引っ叩かれた思い出が多いのですが 結局は似たような性格だったので 父も私に反発する気持ちを感じていたのかもしれません。一番反発する相手と どうしてもそっくりになってしまうのは 親子だから致し方の無い事かもしれませんが 奥様ににやにやしながら指摘されると やっぱり非常に腹が立ってしまいます。父の母は百歳以上まで行きましたし 父も九十歳になって 未だ元気そうですから 私も長生きするところまで似てくれたら嬉しいのですが そんなに都合よくはいかないのかもしれません。健康にだけは注意して 元気で少しでも長生きを目指して頑張りますので よろしくお願い致します。

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