12月11日 ワタミの社員の過労自殺について思う事

私は不勉強で八年も前にこんな事件が起こっていたことについて全然知りませんでした。この事件について色んな方がいろんな立場からコメントをされていますが 私にはもうひとつピンとこない点が少なくありません。

そもそも自殺された女性は26歳ですから 子供ではありません。これが高校を出たての十代の女の子の話なら だいぶ次元が異なってくるのではないでしょうか。そもそも26歳で就職するのであれば 就職先について十分に労働環境や労働条件に付いて 下調べをしておくべきだったのではないでしょうか。

社長さんの渡辺さんは きれいごとや理想論を並べて マスコミでもてはやされている有名人ですが そんなうわべの情報だけをうのみにして 表面的な高収入に飛びついてしまったことが そもそもの間違いの始まりだったのではないかと思います。実際に働いている人から 就職する前に生の声 と言うか生きた情報を入手していれば よもや自殺事件にまではなっていなかったように思えます。そこここにある居酒屋さんですから学校の先輩や知り合いなどのつてが無かったとしても お客さんとしてお店に出かけていって 働いている人たちに話しかければ そのお店で働くことについての 一番確実で正確な情報が入手できたはずです。

そのような事前の下調べをせずに就職してしまい 常識はずれの勤務条件に追い込まれて 追い詰められて自殺してしまったのですから 私は厳しい表現になってしまいますが 自殺したご本人にもそれなりに責任があるのではないかと思ってしまいます。過酷すぎる労働条件で 労災と認定されてしまいましたから 会社側にも勿論多大なる責任があるのは間違いないのでしょうし渡辺さんの 心から反省している気持ちがうかがえないコメントが反感を買ってしまって ワタミが評判を落としているのは当然かもしれません。

とはいえ 自殺された女性は子供ではないのですから あまりに過酷な労働条件については 出るところに出てきちんと改善を求めればよかったと思いますし 肉体的そして精神的に自殺を考えるところまで 追い込まれてしまったのなら まさか監禁状態に置かれていたわけではないのでしょうから 自分を何よりも大切に思ってくれるご両親のおられる実家に 取り敢えず避難すれば良かったのではないでしょうか。

自分の辛い現実を会社に訴えても まともに取り合ってもらえないのなら 自分の事を大切に考えてくれる人たちをなぜ頼らなかったのでしょう。結果的にその労働条件は労災が認定されるほどに過酷であったことは間違いありませんから 26歳では出るところに出て 客観的に己の労働条件が是か非かを判断してもらうことまで 考えが及ばなかったとしても致し方の無い事かもしれませんが せめてご両親に自分の置かれている現状を訴えていれば 恐らく労働条件を改善していく方法は見つかったように思います。

私だって人生に絶望して 自殺を真剣に考えたことは勿論あります。でも両親を含めて私の周囲の人間で 私の死を悲しむ人が そんなに多くはないけれどいてくれることを考えたら 実行できませんでした。26歳と言えば まだ人生のほんの入り口を過ぎた所あたりだと思いますから 返す返すも勿体ないことだと思います。無責任に自分の仕事を全部投げ出して ご両親の元へ逃げ帰っていれば こんな残念な結末は迎えなかったはずです。一旦総理大臣と言う椅子に座りながら 無責任にもその仕事を放り出しておいて 素知らぬ顔で返り咲いてきて やれアベノミクスだ 等といけシャーシャーと総理の椅子にふんぞり返って 座り続けている人間もいるのですから。

現実に自殺と言う悲劇的な結末を自分で選択されてしまったのですから 人の命よりも重いものはありませんので その事実を会社側ももっと厳粛に受け止めて 精一杯のお詫びの気持ちを素直に表現すれば ワタミという会社のイメージをここまで損なってしまわなくても済んだのかもしれません。結果的に会社の落ち度を認めて 莫大な和解金を払うのであれば どうしてもっと早く周囲の人間が納得のいくような解決への道を歩めなかったのか 不思議に思えます。

私はワタミと言う会社の無茶苦茶な労働条件が引き起こした悲劇であることは間違いないように思います。結局は利益を出すためには 働く人の数を減らして人件費を抑えてしまったために 今回の被害者の方のように なまじっか責任感があるので 自分自身を追い詰めてしまって 究極の選択をしてしまったのですから 企業として大いに反省するべきだと思います。現在はワタミで働いている方の労働条件は改善されているのでしょうか。自殺されてしまった方の命は どうしたって戻ってきませんから その方の死を無駄にはしないで まともな労働条件の会社に生まれ変わっていてほしいです。

恐らくワタミがこんな過酷な労働条件で仕事をこなしていたのですから 他の外食産業は似たり寄ったりの状況なのではないでしょうか。失業率も高い日本ですから 働き手は探せばすぐに補充できると思いますから 日本からこんな過酷な労働条件による残念な自殺が今後二度と起こらないことを 心から祈ります。

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