12月4日 去年の本日 顎にできたのう胞摘出術を受けました。

昨年も散々書きましたが 私は動物に全身麻酔をかけた経験は数えきれませんが 自分が全身麻酔をかけられるのは初めてでした。日頃は偉そうな口をきいていますが 本当は凄く臆病な弱虫なので 怖くて怖くてたまりませんでした。思い余って 奥様に私の全ての所有物を奥様に遺贈するという内容の遺言書を書いて渡してしまいました。

まあ、手術は案ずるよりも産むが易しという事で 当然ですが全身麻酔がかかっている間で 恐怖も痛みも全く感じないうちに 無事に終了してくれました。術後の経過も順調で 一週間もしたら殆ど普通の生活に戻れました。市民病院の口腔外科の先生が上手に手術をして頂けたおかげだと思い 本当に感謝しています。

入院は月曜日から月曜日までのまる一週間もかかりましたので 心臓を患って三週間もお休みして以来の 長期の休養期間でした。のんびりと本でも読んで過ごそうと思っていましたが 実際にはベッドにじっとしているのが耐えられなくて 点滴のスタンドをゴロゴロ押しながら 屋上を散歩したり 用もないのに外来の待合室をうろついたりして 患者さんウオッチングをしていました。

我儘な私ですから 大部屋ではなくて個室に入院しましたので そこそこの額入院費を払いましたが まあ致し方のない事でしょう。それよりも病院を閉めている間に 本来なら私が診察しているはずの患者さんが よその病院に通院されたわけですから そのことがもどかしくてしょうがありませんでした。でも今回できたのう胞は 十年以上も前からいずれは手術をしなければ と思っていましたから まだ病院の暇な時期に手術できてよかったと思うべきだと考えました。

あれから早くも一年が過ぎましたが 口の中の状態としては全然問題が起こっていませんので 本当に上手にきちんと後腐れなく手術していただいたことを感謝しようと思います。勿論自分が行う手術でも 出来る限り丁寧に 後顧の憂いのないような 私を信頼して任せて頂いた飼い主さんに安心していただけるような手術を心がけようと思います。

人間は病気をして健康のありがたみを知ると申しますが 全くその通りです。この一年は勿論心臓の治療はきちんと継続していますが それ以外は殆ど風邪をひくことも無く過ごせたことを心から感謝しています。元気に病院の仕事ができるだけで本当にありがたい事なので これから慌しい年末年始ですが うちの病院としては稼ぎ時ですから 一生懸命に頑張りますので 皆様くれぐれも宜しくお願い致します。

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