12月5日 旅行五日目です

今朝は 昨夜スーパーで買っておいた 総菜パンと菓子パンにインスタントのコーヒーでさっさと朝食を済ませて 臼杵市役所へ向かいました。早い時間だからか した道も高速道路も空いていましたので 余裕をもって 市役所に到着できました。ただ臼杵市役所は かなり海っぺりにありますから 市民から見たら利用しにくいのではないかと思います。役所の建物に入って 案内図を見ながら 訪ねていく課とその位置を確認しているとき 役所の職員さんたちが「お困りですか」とか「どちらの課をお探しですが」などと次々に声をかけてくださいました。こんなに親切な職員さんがいらっしゃる役所は初めてのような気がしましたので
臼杵市についた途端に 好感度がグッと上がりました。
杵築市以外にもう一か所市町村を回ってみようと考えた時に すぐ隣の日出町を考えましたが 以前に見て凄く印象に残った映画「なごり雪」の舞台となった臼杵市に興味がわきました。いるかさんが歌って大ヒットした「なごり雪」をモチーフにしてストーリーが構築されていて 主題歌としてもこのヒット曲が使用されていました。とはいえ 上映された映画館が 極ごく限られていましたので 世間にはあまり知られていない映画かもしれません。この映画は男前のモテ男と もてない君 それにモテ男を一生思い続けた女の子の青春時代と 老年になってからを描いた映画です。モテ男を三浦友和さん もてない君をベンガルさんが演じていました。もてない君と結婚するんだけれど ずっとモテ男を思い続けていた女の子を須藤温子さんが演じておられました。須藤さんは凄くチャーミングな女の子なのに それほどその後目立った活動はされていないのかもしれません。長澤まさみさんが ちょい役のように出演されていましたが その後は凄い活躍ぶりです。私としては 映画の舞台になっている駅や家を訪ねてみたい気持ちが強くて臼杵市へやってきたのかもしれません。
市役所の移住担当の方とは 何度もメールのやり取りをしていましたので お会いしたことはないけれど そこそこ親しくなっているつもりでしたので その方が対応してくださるのだと思っておりましたが 急に何かの監査のようなものが入ってしまったとかで 移住担当の別の女性二人が 対応してくださいました。この方たちも 言葉づかいや物腰も丁寧で 申し分のない対応だったと思います。まずは 臼杵市内の 病院や買い物できるお店などを簡単に案内してもらいました。その後映画の重要な舞台になっていた上臼杵駅にも案内してもらいました。駅の表の部分もホームの部分も 映画の時とほとんど変わっていませんでしたので 感動しました。時間があれば ゆっくりとホームに立ってみて 映画の思い出に浸りたかったのですが そんな訳にはいきませんでした。
続いて 臼杵市役所のホームページに掲載されていた五~六十軒の住宅地で 一区画だけ売れ残っている物件がありまして そこが気になっているのもありましたので 臼杵市を訪問しましたから その物件を見学に出かけました。380坪ほどありますので 広さ的には十分なのですが 旗地の地形であることと 奥の方に傾斜地があるのが 難点だと言われていましたので その点を自分の目で見て確認するためです。手前の通路になる部分は 奥行きが思っていたよりも短いし 結構幅があるので それほど問題にはならないように思いました。ただ奥にある傾斜地の割合が思っていたよりも多いのと その傾斜が想像していたよりもきついのには ちょっとがっかりしました。
杵築リゾートのお気に入りの物件と比較をしてみると やはり杵築リゾートの物件の方が 広さを実感できるし 多すぎるので少なからず伐採するつもりですが 森林がたっぷりとある所に魅力を感じてしまいます。朝は小鳥の鳴き声がうるさいぐらいだし 夜になるとの野ウサギが走り回るぐらいに 自然がたっぷりとあって プライベートビーチ(住宅全体のではありますが)まで五分で着くなど 私の求めている自然があふれている所も 嬉しい所です。この臼杵の物件は 逆に杵築リゾートの物件の良さを痛感させてくれたようにも思えてきました。
それに杵築リゾートは 四百区画ぐらいありますから いろんな人たちが集まっているので この住宅地だけで 一つの集落として成り立っているように思います。四人の移住の先輩方のお宅を訪問してみましたが それぞれに個性的な住宅を建てて それぞれの形で 杵築リゾートでの暮らしを堪能されているみたいでした。住宅地内で 毎月ゴルフコンペが開催されて 盛り上がっているみたいだし 公民館のような場所では サークル活動もいろいろと催されているみたいです。ぜひ始めてみたいと考えている釣りも お上手な方が 少なからずいらっしゃるみたいなので 弟子入りして大いに楽しめそうに思っております。もう一つの海が見える物件については 海が見える事 潮騒が聞こえる事などに ひかれる部分がありますが 海が見えて嬉しいのは 暮らし始めてひと月ぐらいで 直ぐに慣れてしまうと感激は無くなってしまう という意見もありましたので私の中では いつの間にか却下されてしまっておりました。
その後 「なごり雪」の 重要な舞台となっているモテない君の実家が 造り酒屋さんで その一部で昼ご飯屋さんをなさっているので 「なごり雪」の思い出に浸りながら 臼杵の郷土料理を中心にした昼ご飯を頂きました。昼からは 自由時間でしたので 佐賀関の先端まで海沿いの道をドライブしてみました。大きな天体望遠鏡のある関崎海星館に立ち寄りました。この沖合で有名な関アジ 関サバなどが生活をしているのです。久しぶりに 宇宙の星たちの存在を思い出したりしましたし 宇宙食なども販売されていましたので 宇宙旅行に出かけてみたかった子供のころを思い出したりしました。もし杵築リゾートに住むことになったら この辺りは割と近いので そこそこの大きさのボートを購入して 関アジ 関サバ釣りにチャレンジしてみたいと考えております。
天気が下り坂になってきましたので 臼杵の街に戻って 本日の宿泊予定のゲストハウスなるものに 向かいました。この宿泊施設は 基本的には ドミトリーでの宿泊 つまり見知らぬ者たちが 相部屋で安く宿泊して 交流したり 情報交換したりするための施設のようです。ただ本日は 利用客が私たち二人だけだったので 一軒家を買し切り状態で自由に使えました。この宿泊施設を管理しているのが 二年ほど前に東京から移住してきた21歳の女の子なのです。この子は 臼杵市役所のホームページに移住者紹介のページで取り上げられているちょっとは知られた女の子のようでした。
本日の目的の一つに この東京からやってきて この臼杵で頑張っている女の子に臼杵の街の魅力を訪ねてみることがありましたので 宿泊する一軒家の前で 待っているとその家のカギをもって案内に来てくれたその女の子と 対面しました。宿泊施設の案内が終わると その女の子に移住してきてからの話を聞きたいと告げると 直ぐ近くに実家があり そこがカフェなので そこで話しましょうという事になりました。そちらのカフェにお伺いして その女の子と話し始めたのですが これがかなり衝撃的な内容ばかりで 驚きました。ホームページには その子が移住してきたばかりのころの髪型が超斬新で 人目を引いたのだそうですが 東京よりも臼杵の人たちの方が すんなりとその髪型を受け入れてくれたのが嬉しかったとかいてありました。
現在の彼女の髪型は ベリーショートではありますが 可愛らしい顔立ちに似合っていて ごく普通の髪型です。まずはそこについて私が質問すると 彼女は東京にいる頃 バイトでモデルなどをしていて お洒落な服装や髪形の 最先端の部分を歩いていたのだそうです。そしてモデルの先輩から 頭の形がすごくいいので 坊主頭 それも殆どつるつるの五厘刈りをすすめられて思い切って挑戦してみたのだそうです。周囲の人間は相当に驚いたみたいですが 本人が結構気に入ってしまって しばらくの間その髪型をキープしたのだそうです。AKBのミーちゃんが 自らを罰するためにやった 坊主頭よりもずっと本格的な坊主頭です。当時の写真をスマホで見せてもらいましたが 確かにびっくりはしますが 彼女は頭の形が整った可愛らしい女の子なので それなりに似合っていたように思いました。
臼杵にやってきた頃も いわゆる坊主頭だったみたいでしたが 周囲の人たちも初対面の時は ギョッとしたらしいですが 二度目からは普通に接してくれたので 臼杵の街に直ぐに馴染んでいけたのだそうです。現在彼女は さびれてしまいそうな商店街の理事として抜擢されてわずか21歳の年齢にもかかわらず いろいろとアイデアを出して 少しでもその商店街が発展できるように頑張っているのだそうです。普通に大学に進学していれば 三年生で 一番気楽に大学時代をエンジョイしている年齢なのに 凄く大人だと感心してしまいました。ほっそりとしていて笑顔の可愛い乃木坂にいても良いくらいの女の子なので 本当にびっくりしました。所が この女の子について 本当に驚いたのは この後さらに深く話を聞いていってからです。
はっきりとした目的意識もないままに なんとなく大学に進学しても無意味だからと あえて進学はしなかったのだそうですが まあそれは自分の時間を大切にするつもりなら いいことだと思うし 若いうちからしっかりと自分の行く末を見つめているのなら 素晴らしい生き方だと思います。でも現在興味のあること 例えば好きな芸能人を尋ねた時に 驚いて椅子から転げ落ちそうになりました。ずっと昔に自殺というショッキングな方法で 人生の幕を自分でひかれた 田宮二郎さんだったからです。「悪名」という映画で 勝新太郎さんが主役を張り その弟分を田宮さんが演じて 何と16作もシリーズ化された人気映画ですが その作品を見て 田宮さんに惚れこんでしまったのだそうです。私も「悪名」と名の付く映画を一本か二本は見たことがありましたので 辛うじて対応できましたが 彼女はそのシリーズを全部見たのだそうです。まあ田宮さんは 端正な顔立ちの正統派の男前ですから その作品をじっくりと見た若い女の子が惚れこんでも不思議ではありませんが お父さんに勧められて初めてその作品を見たのだそうですが この類の映画を女の子に推薦する方も不思議ですが そんな荒っぽい映画を見て その出演者に惚れこむ女の子もどうかしているように思います。
田宮さんといえば 私たちにとって一番馴染みのあるのは 「タイムショック」という斬新な形のクイズ番組の司会者としての印象が強いのと テレビドラマ「白い巨塔」の財前五郎役がインパクトがありましたが いずれも彼女が生まれる前の作品です。「悪名」に出演していたのは 更に昔の話ですから 当然彼女はタイムショックや白い巨塔の話にも当たり前についてこれていましたので 不思議でしょうがありませんでした。「悪名」と似たような時代に 任侠映画が花盛りでしたが いわゆる鶴田浩二さん 高倉健さん辺りが 本来は世の中のはみ出し者であるはずのヤクザを演じていながら 正義の味方 ヒーローとして描かれていた映画の話になると 私は ヤクザを正義の味方として描いてあることに疑問を持っていますが 彼女は 彼ら任侠道重んじるをヤクザが存在したから チンピラや愚連隊などの好き勝手な行動を抑えていたのとして 正義の味方であったのだという 斬新な考え方を披露してくれましたので 驚きました。そんな意見を 鶴田さんや高倉さんを 神のように崇め奉る私よりも少し上の爺さん世代が宣うのなら まだ驚きませんが 可愛らしい顔をした21歳の女の子の口から そんなセリフが飛び出すと 違和感しか受け止められませんでした。
そんな平成生まれの 昭和の心を持った女の子は カラオケでも 百恵ちゃん辺りが得意なのだそうです。私たち夫婦も それなりにカラオケには自信がありますので 次回に臼杵にやってきて このゲストハウスに宿泊した時には 一緒にカラオケに行こうと約束しましたので 次回の訪問がとても楽しみになりました。そんな風に話が盛り上がっているうちに あっという間に二時間ほどが過ぎましたので 彼女が商店街の集まりに顔を出さねばならない時間になりましたので 明日また朝一から 話そうと約束してゲストハウスに戻りました。
もうこの旅も終盤になっておりますので かなり疲れがたまってきておりますので 部屋に戻ると予めスーパーで買い置きしてあったお弁当などを温めて 頂き 直ぐに布団に入りました。私はこの旅行中 いつも早寝早起きの健全な生活をしておりますが やっぱり体力がなくなって 直ぐに疲れてしまう爺さんになり果ててしまったのでしょうか。まあぐっすりと眠れる幸せをありがたく受け止めようと考えております。

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