12月17日 1924年の本日 師走の定番ベートーベンの「第九」が 初演されました

ベートーベンの第九の日本での初演については 諸説あるみたいで もっと早い年度を記述されている場合もありますが まあ私にとっては この時期に合唱に長年携わってきた人間としては どうしても思い出してしまって また歌いたくなってしまうという気持ちを記したかっただけです。ベートーベンの九つの交響曲には 有名な曲 日本人にとってなじみの深い曲が多いように思います。私がクラシック音楽のうちで一番好きな曲といえば なんか当たり前すぎて笑われてしまうかもしれませんが このブログで何度も申し上げていると思いますが 五番の「運命」です。
特に好きなメロディーは 第四楽章の冒頭に出てきます。最初の六つの音のつながりを耳にしただけで 真剣に聞き入っている場合 涙がこぼれてきます。この曲は 日本人にクラシック音楽といえば という質問をしたときに ひょっとしたら一番沢山の方がお答えになるぐらいの 有名な交響曲です。但し日本だけで 超有名な曲というわけではありません。昔 第二次世界大戦で日本の同盟国であり 同様に敗戦国となったドイツを代表するオーケストラ ベルリンフィルが 敗戦後戦勝国の許しを得て初めて開いた演奏会の メインプログラムが「運命」なのですから ドイツ人にとっても クラシック音楽の原点として存在しているのかもしれません。
ベートーベンの交響曲では 他にも大好きな曲がいくつもあります。三番と六番と七番です。三番は「英雄」という表題がついていますが ナポレオンを讃える曲として作曲されましたが 完成後まもなくナポレオンが皇帝に即位し、その知らせに激怒したベートーベンは「奴も俗物に過ぎなかったか」とナポレオンへの献辞を破り捨てた、という逸話が有名です。まあナポレオンはどうでもいいとして 一番 二番は 古典的な交響曲の形式を踏襲していたような感じですが この曲から オーケストレーションも上達しているみたいですし 特にホルンによるメロディーが のびやかで素晴らしいように思います。
六番は 「田園」という表題がついていますが 私が岐阜大学にいる頃 一時的に混ぜてもらった岐大のオーケストラが 演奏会のメイン曲として演奏しましたので 勿論入ったばかりの私は参加させてもらえませんでしたが 耳にタコができる位に繰り返し 木管パートを身近で聞いておりましたけれども 何度耳にしても飽きることがないくらいに素晴らしいメロディーの連続で 本当に魅力にあふれた交響曲だと思います。
七番はドラマ「のだめカンタービレ」で 有名になったのかもしれませんが 技術的には ベートーベンの交響曲の中で一番難しいかもしれないのだそうです。私は ほんの少しだけ岐大オケに混ぜてもらって ファゴットをちょっぴりだけ触らせてもらった程度にしか オケに関わっておりませんので 技術的な大変さは よくわかりません。この曲は とにかく冒頭からのメロディーが 大好きです。私は どちらかというと交響曲の後半に登場する メロディーに魅了される場合が多いのですが この曲は 最初から大好きです。一番好きなのは 五番ですが 曲の出来栄えや構成については 七番の方が 優れているような気がします。乃木坂でいうと 一番好きなのはカズミンですが 可愛らしさではヨダッチ 美しさではマイヤンの方が勝っているように思うのと似ているのかもしれません。
話を 第九に戻しますと 私はこれまでに十回ぐらい 合唱団の一員として ステージに立っているように思います。はっきり言って 「第九」は合唱曲としては 音域がかなり高いことと 歌詞の発音が慣れないうちは 難しいこと以外は それほど大変ではありませんので 歌うのにあまり苦労した覚えは ありませんし¥。曲の暗譜もまだ若い頃でしたので それほど大変な思いをせずに済みました。割と単調な歌なので 一度きちんと暗譜してしまうと 楽譜を見ながら集中的に歌い直せば 短時間で思い出すことができました。出来たら オーケストラの一員として この大曲に取り組めたら嬉しいのですが この年齢になっては 叶わぬ夢のようです。とにかく日本人は 年末になると 第九の演奏会にせっせと通う傾向にあるのは 昔も今もあまり変わらないのかもしれませんが クラシック音楽とどうしてもなじみの薄い国民性がありますから この曲だけでも 日本に根付いてほしいと思います。

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