2月4日 二か月半もの長期にわたって宿泊してくれた犬たちが元気に自宅へ戻りました

昨年の十一月の半ばから トイプードルとチワワの二匹をお預かりしていましtが 本日二人とも元気に自宅へ戻っていきました。この子たちの飼い主さんは ご夫婦なのですがお母さんが昨年の十一月に 膝に人工関節を装着する手術を受けられました。それも反対の膝にもすでに人工関節が装着されていて今回で両膝ともに人工関節での生活になられるわけです。

私の母も四十年以上もリュウマチ関節炎を患っていましたから 晩年は両膝ともに人工関節のお世話になっていました。膝が90度以上には曲がりませんから 相当に不自由な生活だったと思います。犬を預かった飼い主さんも手術は十一月に無事終了したと連絡を頂きましたが 人工関節が足になじむまでのリハビリが 凄く苦痛を伴う辛い時間なのだそうです。当初の予定では一月半ばに退院の予定と伺っていましたが そこそこの年齢のご婦人と言う事もあり 予定がかなり伸びてしまって 昨日退院されたと連絡がありましたので 本日最後にきれいにシャンプーカットしてお返ししてきました。

手術を受けた飼い主さんも大変つらいし二か月以上も窮屈な入院生活だったでしょうから やっと退院されてホッとされた顔をなさってました。お預かりした犬たちにとってもかなり長い辛い日々だったと思います。何しろ突然病院に連れてこられて犬舎にずっと入れられたのです。普段は結構広いおうちとお庭を思う存分走り回る生活をしていて 二人とも甘えん坊な性格ですから お母さんに甘えに行けば恐らくいつも相手をしてもらえていたのかもしれません。

幸いなことに二匹一緒だったことで多少は寂しさが紛れたかもしれません。おうちではワンワン、キャンキャンと賑やかな子たちでしたが 病院にいるときは殆ど鳴き声も上げないで 大人しくしてくれていました。やはりあの子たちなりに 気を使って 遠慮していたのかもしれません。何しろ預ける方は 二か月長くとも三か月 と言うつもりでいますが 預けられた方にすれば いつまでこんな状態が続くのか 全然見当もつかないのです。そんな状態での二か月半は 想像以上に過酷な日々だったのかもしれません。

チワワの方は 割と順応性もあるみたいで 病院での生活にも短期間で馴染んでくれたみたいです。しかしプードルの方が かなり繊細で甘えん坊の性格だったみたいで 病院にも私たちにもなかなか馴染んでくれなくて 辛かったのだと思います。預かって五日目ぐらいから食欲元気が無くなってしまいました。一応血液検査をしてみましたが どこにも異常は認められなくて 精神的なものかもしれないと判断して 本来なら預かっている犬はずっと犬舎においておきますが 昼間外来の患者さんのいない間はプードルを医局や受け付けの私たちの足元に置きました。

最初は緊張していましたが 直ぐになれてくれて 私が受付でカウンターやパソコンに向かうためにいすに腰掛けていると 膝に乗って構ってもらおうと 膝に前足をかけてくるようになりました。抱っこするまでクンクンなくので 膝に乗せると私のお腹の辺りに顔をくっつけて ホッとしたような表情になりました。

それ以来年末はカルテの整理をしてパソコンに入力していましたし 年明けからは確定申告の準備で伝票の整理や帳簿の記帳などのため 席についての仕事が多かったから その間ずっとそのプードルは私の膝の上でかなりの時間を過ごすようになりました。すると それまで四五日食欲も元気もなかったので 点滴に食欲増進剤などを加えて治療していましたが 数日で元気になり食欲も戻ってきましたので 安心しました。

一月になってお母さんがある時に一時退院して二日間自宅に戻られました。その時にお母さんが面会に病院に来られました。その時の二匹の喜びようは凄かったです。普段は病院では静かで大人しい二匹なのですが 診察室で面会してもらいましたが部屋中を走り回り転げまわって大はしゃぎをしていました。

二匹のあまりの喜びようを見て ふとした不安がよぎりましたが 小一時間お母さんと二匹の楽しい時間が過ぎて お別れの時刻となりました。二匹とも当然がっかりしていましたが 特にプードルの落ち込み様が尋常ではありませんでした。その夜から 私の不安が的中してしまい またプードルが食欲と元気をなくしてしまったのです。

今回の不調の原因は明らかに お母さんに久しぶりに会えて やっとうちへ帰れると勘違いしてしまい その嬉しさ、喜びの反動が来てしまったのでしょう。これまで以上に構ってあげて プラス点滴とお薬の助けを借りて約一週間で立ち直ってくれましたので 良かったです。

そんなことやこんなことがあった二か月半でしたが 本日の昼に元気な二匹をお母さんの待つ自宅へ無事に送り届けられましたので 大きな責任を果たせたみたいでホッとしました。二匹は自宅に戻ると いつものように庭やガレージを吠えながら駆け回り一段落したら お母さんの足にまとわりついていました。今度こそお母さんに思いきり甘えたらいいけれども お母さんもやっと退院できたばかりで体調が万全ではないはずなので くれぐれもお大事になさっていただきたいです。

ブログ一覧