2月6日 1955年の本日 春風亭小朝師匠が生まれました

私は子供の頃から漫才、落語が大好きで テレビで寄席番組があれば 必ず見て楽しんでいました。そこで気になることがありました。漫才については 関西の方も関東の方も 勿論言葉遣いは 大阪弁と東京弁の違いはありましたが どちらも差が無いぐらいに面白く感じていました。所が 落語に関しては 大阪の落語は大変面白く感じて笑えるのに 東京の落語は全然面白くありませんでした。

東京の落語家の落語を聞いて これまでに面白いと感じたのは先代の三遊亭圓楽さんと小朝さんだけです。それ以外の方の落語はクスリとも笑えずに終わってしまうものばかりです。よく東京の方は落語を評して「名人○○の落語は上手いねえ」と言われます。私は落語は笑わせてもらってナンボのものだと思っています。落語は浪曲でも講談でもないのですから 幾ら上手く語られても 笑えなければ一文の値打も無いように思います。

そんな東京の落語家さんたちの中で 小朝さんは 現存する唯一私が落語を聞いて面白いと感じる落語家さんです。私の感覚では小朝さんは東京の他の落語家さんたちとは 明らかに一線を画しているように思えるのですが 別に小朝さんが東京でそんなに浮いた存在ではないみたいなので かなり不思議に思います。

大阪の落語家さんはとりあえず聞いている人に笑ってもらおうと懸命に取り組んでいる姿勢がうかがえます。但し 大阪の落語家さんでも私が凄く面白いと感じた方は ごく僅かです。桂吉朝さんと枝雀さんの二人が面白い落語家さんの双璧だったと思います。人間国宝の米朝さんは 抜群にお上手だし 説得力があるし それなりに面白かったですが やはり笑える面白さでいうと 吉朝さん、枝雀さんに軍配が上がると思いました。

元三枝さん 現文枝さんの創作落語も斬新で面白いと感じましたが やはり私は古典落語の方が好みに合いました。枝雀さんの落語の場合は 手の動きや顔の表情などが かなり大きな割合を占めていますから 正統的な落語からはちょっぴり外れていそうな気もしますが、とりあえずは座布団の上に座ってなさっている芸ですから 辛うじて落語の範疇に入っているのだろうと思います。

落語と並んで大好きな漫才でこれまでに一番面白かったのは あくまで私の感覚でですが ダウンタウンの漫才だと思います。やすしきよしの全盛期をもしのぐぐらいに面白かったと思います。勿論巨人阪神や カウスボタンの漫才も常に90点以上の点数を取るぐらいに面白いし、M-1をとったころのチュートリアルやブラマヨもタイトルを取るだけの独特の勢いがあって相当に面白かったですが ダウンタウンが本気で漫才をしていた時代は やっぱり一番面白かったと思います。それに匹敵する漫才師を探せば 期間は短かったですが海砂利水魚と言っても分る人は少ないのかもしれませんが 後に改名してくりぃむしちゅーと名前を変えてから ブレイクした二人組です。

ダウンタウンもくりぃむしちゅーも現在では漫才を全然やってくれませんので 残念ですが 二組とも各々がメインの番組を沢山持つようになりましたから 個々に芸人としての力量が抜群だったから 本気で取り組んだ漫才も凄く面白かったのでしょう。普通漫才のネタは劇場にかけて 客の反応をみながら 少しずつ練り上げて面白く完成してくものだと思いますが この二組は人気がありすぎて 地道にコツコツと舞台に出演する機会が殆ど失われていき 漫才のネタを練り上げていく時間が無くなってしまったのが 漫才をやらなくなってしまった原因だと思います。漫才師としてのダウンタウンやくりぃむしちゅーのファンとしては悲しいです。

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