2月8日 お疲れ様 曲がって折れて 針供養

本日は 事初めの日とされていて 裁縫仕事などをお休みすることから 一年間頑張って曲がったり折れたりさび付いてしまった針を供養する日とされたのだそうです。本日のタイトルは 今月の句会に提出してみようと考えております俳句でございます。私は 裁縫仕事は殆どいたしませんが 外科手術で皮膚の縫合は 頻繁に行いますので 手術用のもともと湾曲した針を 頻繁に使っております。硬い組織 猫の皮膚などを縫合するときには ちょくちょく針が その貫く組織の硬さに負けて ひん曲がってしまいます。手術用の針は そこそこの価格がしますので 一度まがったぐらいでは捨てられないので 元通りに復元して また使用します。でも一度まがってしまった部分は どうしてもまた曲がりやすい状態なので 何度か使っているうちにまた同じところが曲がってしまいます。またもとのように復元して使用しますが いずれはぽきんと惚れてしまいます。折れてしまうとどうしようもないので 廃棄しますが 危険なので勿論一般ごみとしては捨てられないので 一年分まとめておいて 本日頑張ってくれたことに感謝して ご苦労様とねぎらってから医療廃棄物を入れるケースへ収納しました。私の感謝とねぎらいで 供養されたのかどうかは分かりませんが 手術ができるのは 針のおかげなので その感謝の気持ちを込めてお祈りいたしました。
針供養とは 春の季語ですが あまり春らしい温かみを感じません。でも日ごろ私たちの生活に役立ってくれて その役目を終えたものに対して 感謝の気持ちを新たにするために 針供養というのは大切な儀式だと思いましたので 一句詠んでみました。句会に参加された方の どなたか一人でもその気持ちに響いて選んでもらえたら嬉しいです。俳句作りを趣味として初めて 半年近くたちますが 自分では幾らかでも上達したのか 全く進歩がないのか 不安でしょうがありません。例えば スポーツや音楽なら 出来なかった技ができるようになったり 弾けなかった曲が ぎこちなくでも最後まで詰まらずに引けるようになったり タイムが縮んだり 記録が伸びたりしたら 明確にその進歩というか努力の成果が 目に見えるように思いますが 俳句については 上達しているバロメーターのようなものが サッパリわからないのです。
私が参加している 俳句同好会では 毎月決まった日に十人前後が集まって各自が五つの俳句を提出します。そして提出された俳句のすべてに目を通して 勿論自分の俳句以外から 気に入った五つの俳句を選んで 発表します。魅力的な句には 何人もの人から 選んでもらえますが 半分以上の句は 誰からの選んでもらえません。この句会には 時々この句会の指導者である先生の句が混入されていることがあります。指導者の先生の作った俳句ですから 当然指導を受ける側の人間よりも 技術的には優っているはずです。けれども先生の俳句に 参加者からの指名が集中することは あまりありません。つまり俳句として技術的に高い俳句が 参加者の心をとらえて 選んでもらえるとは限らないのです。
ですから 沢山の人に選ばれたからと言って 俳句が上達したと 簡単に判断することはできないようです。要するに 表現したいことが 分かり易くて 参加者の気持ちに広く伝われば 沢山の人から選んでもらえるのかもしれません。句会に参加している方々は 勿論私よりも 俳句作りのベテランばかりですし 間違いなく私よりも俳句作りがお上手なはずです。だけれども ある句会においては 提出した俳句が 一つも選ばれずに終わる場合も たまにあるみたいです。私も 前々回とうとう一つの俳句も選んでもらえない屈辱を味わってしまいました。ある意味俳句作りは 自己満足のために皆やっているのかもしれません。ただせっかく作った俳句を 自分の胸にだけしまっておくのでは 寂しいので 僅か十人ぐらいの同行の士の集まりで 発表して 他人がどのように受け取ってくれるか知りたくて 句会に参加しているのだと思います。
私は これまでに幾つもの俳句を選んでいただきましたが 複数の方から選んでもらえたことは残念ながら一度もありません。毎回 一番人気の俳句には 四五人の方が投票する 凄く魅力的な俳句があります。そしてお上手な方は いつもコンスタントに 参加者からの支持を沢山集めておられますから やっぱり少なからぬ人の気持ちを引き付ける句づくりのできる方は 確実にいらっしゃいます。俳句作りは あくまで自分のために行っているのではありますが やはりその気持ちの奥底には 何とか自分の俳句が 他人から認められたい 魅力的だと投票されたい というスケベ心が確実にあります。だからこそ 一銭にもならない俳句作りに 励んでしまうのだと思います。
俳句作りの趣味を始めたおかげで 同じ趣味を志す友人というよりも 年齢的にも俳句作りのキャリアや実力的にも すべての方が 私の大先輩ですが 親しくしていただける人々が何人も出来ました。還暦を過ぎてしまうと なかなか友人作りが難しいのかもしれませんが 俳句作りの集まりに参加させてもらえてから 友人というよりも先輩と表現したほうが適格だと思いますが 新しく親しくしていただける方々が 何人も出来ましたので とても嬉しく思っております。最初にも申しましたように 自分なりには 俳句作りに励んできましたが どれだけ上達できているのか さっぱり見当もつきませんが これからも暇さえあれば 俳句作りに没頭して 毎月決まった日にはいそいそと句会に参加していこうと考えております。

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