2月8日 1828年の本日ジュール・ベルヌが誕生しました

私が子供の頃に一番好きだった小説がジュールベルヌの「十五少年漂流記」(二年間の休暇)です。十五歳から八歳の少年十五人が 無人島に流れ着いて二年間生活していく中でそれぞれに成長して、困難と立ち向かっていく姿が描かれていて これ以上にワクワクした小説はありません。

もう五十年ぐらい前の事ですが クラスの友達から誕生会に招かれた時に 他の友達は 男の子ですからプラモデルやマンガ本をプレゼントするのが普通でしたし 貰った本人も嬉しかったと思います。所が私は自分が読んで本当に面白かったと思う小説、例えば「十五少年漂流記」や「ドリトル先生」などをプレゼントとして贈っていましたから 恐らく嫌われていた事と思います。

ジュールベルヌの小説として有名なものには「海底二万哩」や「八十日間世界一周」があります。勿論これらの小説も繰り返し繰り返し読み返しました。とにかく小学生の頃に自分の家にはマンガ本が一冊もなかったので 仲の良い友達の家に入り浸ってマンガ本を読み漁り、自宅ではもっぱら小説ばかり読んでいました。中学生の頃には妹の影響で遠藤周作や三浦綾子の小説にハマって 妹の持っている本は殆ど読み通しました。また父親が司馬遼太郎の作品を殆ど持っていたので これもまた殆ど全て読破しました。当然日本史は大好きな科目になりました。

高校生になると友人の影響で石坂洋二郎や五木寛之の小説にハマってしまって この二人の作品はあらかた 文庫本でですが読破したと思います。丁度高校生であり、このお二人の小説の主人公と似た年代だったから 尚更のめり込んでしまったのだろうと思います。石坂さんの「光る海」「若い人」、五木さんの「青年は荒野をめざす」「にっぽん三銃士」等はどれだけ読み返したか分かりません。「青春の門」は高校生の主人公が成長していく姿を描かれていますから どうしても自分をそこに重ねてみてしまいました。

二十歳前後まではかなり沢山の 主に小説ですが読書をしていました。大学を卒業して勤めていたころは仕事に追われて読書する暇がありませんでした。とは言ってもテレビを見る時間はあったのですから ゆっくりと本を読むほど心にゆとりがなかったのかもしれません。

再び大学生に戻ったら 今度は栗本薫にハマってまた小説を読み漁るようになりました。「グインサーガ」は 結局完結する前に栗本さんがお亡くなりになられましたが その大分前の段階で挫折してしまいました。とは言っても五十巻ぐらいまでは読みましたが 年をとってくると あまりに長い物語過ぎて 人物関係などを忘れてしまいますので 決して面白くなかったわけではありませんが 挫折してしまいました。「魔界水滸伝」等はきっちりと読んでいたつもりですが やはり人物関係やかなり前に伏線のはってあるストーリーは訳が分かりにくい所もありました。私が読んだ小説の冊数で言うと 結局最後にハマった栗本さんの本が一番多いと思いますが、私をこんなに小説好きにしてくれたのは ジュールベルヌの「十五少年漂流記」だと思います。この本を買い与えてくれた父親に今更ながら感謝しようと思います。

 

ブログ一覧