3月14日 旅行二日目です

スーパーホテルの料金が安いのは 狭い部屋の空間を有効活用して 二段ベッドにして ツインルームを作り出したり 照明設備を必要最小限に押さえて 当然電気消費量も少なく抑えるやり方は なかなか合理的で 感心してしまいます。それから もう一つ上手なやり方だと思ったのが 料金は先払いで 部屋のドアのカギはダイヤル式で そのナンバーをお客さんに手渡すだけなので 出発するときには 勿論時間制限はありますが お客さんの都合で 勝手に出ていってくれ と言うシステムです。
まあホテルの人の見送りなどは期待してはいませんから 自分の都合で出発するだけで ある意味気楽だし 合理的です。料金後払いだと 当然チェックインの時には従業員の応対が必要ですが チェックアウトでの対応がいらないし 部屋の鍵の回収も必要ないのです。宿泊料金を安くするために 省ける従業員の作業を徹底的に省いてしまっているという事で 本当に合理的で感心しました。勿論掃除などは行き届いていますから 清潔で過ごし易い 最低限の環境を提供してくれているみたいで かえって好感が持てました。次回高松で宿泊するときにも利用したいです。
朝ごはん代わりに 六時半からオープンしているうどん屋さんを ホテルの近所で見つけてありましたので 六時過ぎにフロントにいる人に そのうどん屋さんの場所を訊ねましたが そのうどん屋さんの「こだわり麺や」と言うお店の名前も聞いたことがないのだそうです。調べるのでちょっと待っていてくださいと言われてしまいました。そのうどん屋さんは 確かにそれほど有名なうどん屋さんではないみたいでしたが 六時半の開店時間に惹かれていってみようと思ったのです。所が 調べてもらったらそのうどん屋さんは このホテルから歩いて三十分位かかると言われてしまいました。私がホテルの場所を勘違いしていたみたいで 往復一時間の歩きは 想定外の遠さなので 諦めることにしました。
このホテルでは 宿泊者に無料で朝食バイキングがついています。無料のサービスですから その内容には全く期待できないと予想して わざわざ外へうどんを食べに行こうとしていました。そのサービスがちょうど始まったようでしたので 食堂に行って朝ごはんを頂くことにしました。私の勝手な想像以上に朝食の内容が充実していたのには驚きました。取り敢えずは味噌汁とごはん 生卵と焼き海苔 佃煮などで ご飯を一善いただきました。
おかずは他にも焼き魚や煮物もいくつかあり 玉子焼きまでありました。生野菜とドレッシングも何種類かおいてありましたし パンもクロワッサンにロールパン、食パンまで並んでいて マーガリンやジャムも何種類かおいてあり トースターまで用意されています。焼き魚や卵焼き サラダなどで 二杯目のご飯もサラッと頂きました。正直な気持ち わざわざ遠くのうどん屋さんまで出かけて 勿論何某かのお金を払ってうどんを頂くよりも 最初からこのホテルの無料サービスの朝食を頂くことにしておいた方が よほど良かったと思います。飲み物も ソフトドリンクがすべて無料だしコーヒーもそこそこの味でしたから 十分に楽しめました。
ただ残念な事は 今回の旅行で五軒のうどん屋さん巡りをする計画でしたが そのうち二軒をいかずじまいです。午前中の予定としては十一時から開店する かなりの有名店で混雑が予想される「竹清」です。開店時間よりもそこそこ前について お店の駐車場に車を停めて 開店と同時にうどんを注文して 最後だし うどん屋さん訪問を二軒もカットしてしまいましたから たっぷりと頂く予定です。朝食がホテルのモーニングサービスになりましたので 予定よりも早くホテルをスタートできることになりましたので 九時から見学できる高松城跡に出かけてみることにしました。
ここは城址で 残念ながらお城そのものは残っていません。係りの人に訊ねた所 お城の再建の話は随分前から持ち上がっていて そこそこ資金の準備もできているのだそうですが 何しろ由緒正しきお城を再建するとなると 出来るだけ本物のお城に近い形で再建しなければならないのだそうです。所が 昔のお城についての資料が残念ながらあまりないので 忠実に再現することが難しい と言う事で お役所から再建の許可が下りないために 何時までも城跡のままなのだそうです。今更 昔のお城の様子を知っていて 文句を言う人もいないのだから せっかく他の条件は整っているのだとしたら お役所も融通をきかせてゴーサインを出せばいいのにと 思ってしまいました。
ここのお城は海沿いにありますから お堀の水は海水をひきいれたものなのだそうです。従って お堀に付き物の鯉の姿は見られません。所がここのお堀には 恐らく全国的にもここのお堀だけだと思いますが かなりの数の真鯛が泳いでいるのです。外海から お堀に入り込んで自然と居ついてしまったものなのか まさか観光用にお堀に放されたものなのかは確認できませんが 真鯛の姿を期待して捜しましたら 凄く立派なサイズの真鯛が 相当数泳いでいることが確認でしました。他に小さなフグがユラユラ泳いでいるのも見かけました。
真鯛が泳いでいることを知っていましたので ホテルの朝食のパンを二つほどコッソリと頂いてきましたので ちぎって水面に投げてみました。普段貰っているのは 見た目はドッグフードのドライタイプのような餌です。百円で売っていたので 試しにあげてみると 喜んで食べていました。所がパンの方が美味しいはずなのに 見慣れない物体だったからか 最初は警戒してなかなか食べてくれませんでした。所が小さめの縦じまのある 多分縞鯛だとおもいますが 最初に食いついてくれました。それでやっと食べ物と認知されたみたいで 大きな真鯛が寄ってきて むしゃむしゃと食べてくれました。
城跡と言っても結構広いのでウロウロ散歩しているうちにいい時間になりましたので 「竹清」に向いました。かなり余裕を持って十時半ごろに到着しましたが 何しろお店の横にある駐車場は三台分しかなくて それ以外は近所のコインパーキングに停めなければなりません。面倒だし無駄なお金がかかるので 早めに到着したつもりでしたが 既に先着された方が一人いらっしゃいました。その方の横に車を停めて 取り敢えずお店の入り口に様子を見に行くと 開店の時間が十時四十五分と書いてありました。インターネットによる情報だと十一時になっていましたから 余裕をもって早めに到着してよかったです。書いてある通り十時四十五分にきっちりとお店が開きました。ここは うどん玉と天麩羅を注文しますと 丼に入ったおうどんとお皿にのった揚げたての天ぷらが渡されて 取り敢えずお会計します。渡されたうどんは 茹で上げられて 冷水で締められた状態ですから 冷たいおうどんです。後は自分の好みに応じて おうどんを仕上げて頂くシステムです。うどん玉は朝ご飯をしっかりと頂いてしまいましたから 一玉にしておきました。男性だと二玉から三玉が標準的みたいです。私はまず自分でうどんをざるに入れて熱湯にくぐらせて うどんを熱々に温め直しました。そこに熱いお出汁をかける いわゆるアツアツと言う食べ方で 頂きました。トッピング用の薬味から ショウガとねぎ それにゴマをたっぷりとかけて お揚げさんと竹輪の天ぷらをのせて食べました。高松城跡を歩き回って結構お腹が空いてしまっていたようで あっと言う間に一玉食べてしまいました。これで香川のうどんの食べ納めだと思うと どうしてももう一玉食べたくなり お代りをしてしまいました。ここのうどんは 麺のコシがどうとか お出汁の味がどうとかいうよりも とにかく美味しかったです。さすがに超がつくぐらいの有名なおうどん屋さんでした。二杯目は うどんを温めないで 熱いお出汁をかけて いわゆるヒヤアツと言う食べ方で 勿論薬味をたっぷりとのせて 今度はゲソ天と玉子天をのせて頂きました。これもまた あまりに美味しくて食べている途中の記憶がないぐらいです。十一時過ぎには 既に行列がそこそこできていましたから 食べ終わり次第 お店を後にしました。ここの御店は何しろ昼間の三時間位しか営業していませんから 訪問するのが結構大変ですが 次回のうどん屋さん巡りでも 必ず訪れるお店になると思います。
さて高松のうどん屋さん巡りを終えて 次に向かったのが鳴門です。勿論渦潮をみるためです。お昼に高松でうどんを食べましたので 本当はした道をのんびりと走って 途中でもう一軒ぐらいおうどん屋さんに寄り道したかったのですが 渦潮と言う自然現象が相手ですから よく見える時間帯がありますので 直ぐに高松自動車道から高速に乗ってしまい 神戸淡路鳴門自動車道にのって 淡路島に上陸してしまいました。手前の鳴門からも渦潮見学の船が出ていました。但しそちらにのると 一旦高速を降りて船着き場まで行って 観光船にのります。淡路島から出る観光船にのる場合は 一気に淡路島に上陸してしまいますから 高速料金としても安上がりだし 時間的にも余裕が出来ると思いましたので 淡路島から乗り込む観光船をチョイスしました。
渦潮は 自然現象ですから 日によって そして時間によってよく見えたり あまり見えなかったりするとは思いますが 正直想像していたよりは小さな渦巻でした。まあ名物にうまいものなし と言う言葉もありますから 勿論生まれて初めて見る現象でしたが 期待が大きすぎたからか それほど感動はしませんでした。次回の旅行で 鳴門海峡を渡る機会があっても 多分素通りするでしょう。姫路城、香川のうどんが期待以上に ワクワクさせてくれましたから たまには期待外れがあっても 文句は言えないのかもしれません。
船を降りてから 淡路島の特産品売り場がありましたので 見て回りました。いかにも観光地のお土産らしいものばかりが並んでいましたので ちょっとがっかりして出ていこうとしたら 出口の所に立派な大きさの玉ねぎが箱詰めされておいてありました。形も見事に真ん丸で 凄く美味しそうでした。その時店のオジサンが 「じゃあ今からひと箱三千円の所 二千円で販売します。」と大きな声で言うのが聞こえました。奥様が直ぐに反応して「買う」と仰ったので 私がその箱に手をかけました。残りはひと箱になり そこにに三人のおばちゃんたちが群がりました。私は一瞬先に箱を持ち上げたので 争奪戦には巻き込まれませんでしたが やはり最後のひと箱となると どうしても人間欲しくなってしまうのかもしれません。直ぐにお金を払って車に運びましたが おかげでその後は車の中がかなり玉ねぎ臭くなってしまいました。車に乗るたびに空気を十分に入れ替えましたが シートなどに多少は玉ねぎの臭いが浸み込んだかもしれません。
その後展望台によって海を眺めたりしながら 二日目の宿「オレンジ荘」に向いました。二日目で今日も高速道路をたっぷり走りましたから 疲れもありましたので 早目に宿について ゆっくりと広いお風呂に入って 夕食までのんびりとくつろぎました。今夜は淡路の近海で養殖された三年物のトラフグを白子タップリとついた贅沢なコースで注文してありますから 昨夜のうどんとは異なりかなりのご馳走です。晩御飯の時間になりましたので 食事の部屋へ移動しました。普通は お風呂上がりですから ビールで乾杯からスタートするのでしょうが 下戸の私と 奥様は飲めないわけじゃないけれども 私に付き合って お茶で乾杯して食事が始まりました。
フグの皮の湯引きや てっさ、唐揚げなどがどんどんテーブルの上に並びます。二人とも十一時におうどんを食べて以来の食事ですから 美味しいを連発しながら 夢中で食べ始めました。そのうち小さな七輪が出てきて待望のフグの白子と身が出てきました。白子は予想以上に大きくて テンションが上がりました。やはり三年物のフグは 体も大きく成長していて 白子も十分に成熟して大きくなっているのだそうです。固形燃料に着火して 焼きふぐと焼き白子のスタートです。こんがりといい香りがしてきましたので 丁寧にひっくり返して 全面こんがりと焼き上げます。レモンを絞って 塩を振りかけて 頂きました。やはりフグの白子は まったりとして上品な美味しさに溢れています。たまに食べるたらの白子も それなりに美味しいのですが やはりお値段の違う分 美味しさにも差があるようです。
お鍋にも火をつけて てっちりもスタートしました。骨のついたフグの身とは別に しゃぶしゃぶ用のフグの身と白子がついていましたが 私はあえて食べずにおいて 最後の雑炊に入れて楽しもうと考えました。てっちりを食べ終えると 一旦お鍋を台所に下げて 雑炊の用意をしてくれるのだそうで 楽しみに待っていると 白子とフグの身も入った 雑炊が出来上がりました。鍋の〆の雑炊は どんな鍋でも とても美味しいのですが やはりフグの旨味を吸ったてっちりの最後の雑炊は格別でした。デザートの果物を頂いて 満腹で大満足で部屋に戻りました。布団がしいてあったので 寝転がってWBCの試合を見てから ぐっすりと眠りました。

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