3月2日 1950年の本日 カレンカーペンターさんが生まれました。

カレンさんは32歳で つまり1982年に亡くなっていますから お若い方はご存知ないのも致し方がないのかもしれません。でも私にとってカレンは 私の知る限りの女性ボーカリストでは 最高にチャーミングな方でした。アイドル界でいうと ナーちゃんのような存在です。お兄ちゃんと組んだカーペンターズは 私が中学生の頃には 最高に人気のあった歌手だと思います。初めての東京公演のチケットが売り切れるまでの時間が ビートルズの並んで最短だったというのが 当時の人気の凄さを物語っているように思います。日本で売れた海外アーティストのランキングでも ビートルズに次いで二位がカーペンターズなのだそうです。

私がカレンさんを気に入っていたのは 歌われていたその音域の低さ 所謂アルトの音域です。当時 そして最近まで 人気のあるボーカリストは殆どがソプラノの音域の方のように思います。そりゃ 高くて美しい声の方が 歌手としては人気が出るのは当たり前かもしれません。但しカレンさんの声域は あのジュリーアンドリュースと同じ三オクターブあったのだそうですから 決して高い声が出なかったわけではないのに 低くて 渋くて 絶妙にチャーミングな声で歌っているのが 最高にカッコよかったのです。

私が高校時代から大学時代に 一番繰り返しよく聞いたレコードは カーペンターズの「トップオブザワールド」です。ビートルズの「ラバーソウル」やモンキーズの「ザバーズ、ザビーズ&ザモンキーズ」も大好きでよく聞きましたが 一番気に入った曲が多かったので 何度も何度もレコードをひっくり返しながら聞いたものです。当時はレコードで聞いていましたから 面倒でしたが それが当たり前でしたから 特に不自由だとは思いませんでした。当時のレコードは A面からB面にひっくり返すときのつなぎのパートがあって それが結構面白かったのですが CDの時代になると そのまま続けて音楽が流れるので レコード時代によく聞いた人にとっては 面倒ではないけれど 少し残念な思いをしている方が多いのではないでしょうか。

数字的な細かい事は よく分りませんが 「トップオブザワールト」と言う曲は 私が中学高校時代の 所謂深夜放送の代表的番組 今でも続いているのかどうか知りませんが朝日放送の「ヤングリクエスト」で毎日発表されるリクエストナンバーワンの座を 当時としては一番長く続けたという勲章がありました。この番組が何時まで続いたのか(現在も続いているのかもしれませんが)よく知りませんが その後 その記録を破ったヒット曲があるのなら 御存知の方がいらっしゃったら 教えて頂きたいです。確か九十日ほど続いたように記憶しています。

但し 私がカーペンターズで一番好きな曲は この曲ではなくて「雨の日と月曜日は」です。ハーモニカで始まるイントロを聞いただけで 涙が出るくらいに今でも大好きな曲です。まあナーちゃんが この世の中で一番可愛い女の子だと思いますが 私の乃木坂での一押しは ファンになった時からずっとカズミンこと高山一実さんです。毎年購入する個人のカレンダーも四年続けてカズミンを選びました。ちなみに「雨の日と月曜日は」は時々カラオケで歌います。

私がカーペンターズが大好きだった理由は その曲が素晴らしかったことと カレンの魅力的な声であったのは間違いありませんが 他にも理由があります。カレンの歌う英語の発音が とても正確で美しかったことです。同じアメリカのグループでモンキーズの曲も沢山聞きましたが 英語の発音が美しくないのです。ビートルズは イギリスのグループだからかもしれませんが 意外に発音が聴き取り易くて正確で美しかったように思います。

もう一つカーペンターズの魅力は 歌手は一つの曲を歌い込みすぎると どうしても自分なりのアレンジが加わってしまい 録音された当初の歌いかたとは違ってくる方が多い様に思いますが カレンの歌は どんなに歌いこまれた曲でも 正確にレコードと同じ歌い方をしていた事です。これは当たり前の事のようですが なかなかできる事ではないように思いますので カーペンターズの歌手としての資質の高さを表しているように思います。

そんな歌い手として非常にチャーミングであったカレンが 拒食症と言う ある意味凄くつまらない病気で 凄く若くして亡くなってしまったことが 残念でなりません。若い頃に 雑誌でちらっと おデブさん と表現されてしまったことを 気にしすぎてこんなことになってしまったようです。私が持っているカレンの容貌に対するイメージは 全然太っているようには思いません。カレンさんにとっての晩年 結婚されていましたが 直ぐに離婚を考えたようですから人生のパートナーとしては 不適格だったのかもしれませんけれど 御主人がもう少しカレンさんの病気の事を気遣ってあげていれば こんな悲しい結末にはならなかったように思います。まあ、離婚を考えている配偶者の状態を思いやることなど出来なかったのかもしれません。

久し振りにカーペンターズの曲を聴いて カレンさんと偲ぼうと思います。いい曲は何時聞いても 何度聞いても新たな感動がありますから。

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