3月24日 発表された待機児童の数について思う事

待機児童についての定義は お役所の文書だとダラダラ長ったらしくて 結局何を言っているのだか理解できませんでしたが 要するに働きたいお母さんが 保育所に子供を預けたいのだけれども 受け入れてもらえなくて 保育所に空きができるのを待っている状態の子供の事を指すのだと思います。私自身は 母親が専業主婦でしたから 幼稚園に通いましたし 保育所や学童保育とは無縁の生活をしていましたから 保育所に預けられる子供の気持ちは理解できません。気付いていませんでしたが 有難い身の上だったのかもしれません。

最近ニュースになっていたのは お役所が発表した待機児童の数と 実質的に保育所に預かってもらいたいのに 現実には預かってもらえていない子供の数に大きな隔たりがあると言う事でした。我が国の政府や各都道府県、各市町村が待機児童を減らすことを目標として掲げています。お役所としては毎日仕事をしているからには数字的に向上しなければならない という使命感が強すぎるのかもしれないと思います。仕事なんて真面目に頑張っていても成功しないことも多いし とんとん拍子に進むことなんて非常にまれなことだと思います。

役人にとっては数字がすべてなのかもしれませんが 前年の実績を上回るためにはどんなことでもしてしまうように思います。逆にいうと数字が向上していなければ 仕事をしていることを評価されないような採点システムに振り回され過ぎているのかもしれません。私たち自営業の人間は特にそうだと思いますが 動物病院では患者さんの数であり 売上高が直接自分の収入に結び付きます。頑張れば頑張った分収入が増えますし サボればすぐに収入減につながります。

その点公務員の人たちの場合は 毎日その日の仕事をどれだけ頑張ったとしても その頑張りが収入増には直接結び好きません。それどころが あまり一人だけ頑張りすぎると 周囲の反感を買ってしまうのかもしれません。積極的に仕事に取り組んで失敗すれば 経歴に傷がついてしまって 結局は出世に響いてしまうのだそうです。ですからお役所に用事で出かけた時に 窓口から覗いた雰囲気では とても積極的に元気よく仕事に取り組んでおられるような方はお見かけした記憶がありません。しかし結果が数字として残ってしまい 明白に上がったのか下がったのかそれとも横ばいなのか判明してしまう内容の仕事の場合は話が異なるのかもしれません。ですから公務員の方が数字に執着するのも致し方の無い事なのかもしれません。そもそも公務員の仕事なんて 民間人の生活を助ける為に役立ちたくて始めるのが本当だと思いますが 現在の公務員の方のすべてがそうだとは申しませんが 不況のこの世の中 大企業ですら身売りしたり倒産したりしています。そんな不安定な状況で 公務員は親方日の丸で潰れる心配が殆どありませんし 日ごろの給料は高いとは言えませんが 年金が一般人よりも相当に手厚いという評判です。無難に失敗をしなければ年功序列でそこそこ出世もできるのでしょうから 安定志向の方にはもってこいの職場かもしれません。

話が迷走してポイントがぼやけてしまいそうですが 要するに公務員は 仕事の結果の数字に非常に執着すると言う事が申し上げたかったのです。その為に待機児童については取り敢えずその数が減少していれば 安心しはるのかもしれません。減らすためには 待機児童の定義を現実から遠ざけようとしているようにしか思えません。例えば 公共の交通機関を使って30分以内の保育所に通っていなければ待機児童とは認めないのです。

特に朝の30分、一時間は誰にとっても非常に貴重です。仮に自宅から30分かかるところにある保育所に子供を預けて帰宅するまでには確実に一時間以上かかります。自営業者の場合は仕事場が自宅ですから まだましなのかもしれませんが 子供を預けた後にそこそこ通勤時間のかかる職場に出かける場合は 毎日毎日時間的な負担が非常に大きくなってしまうはずです。それが毎日続くのであれば 親が通わせることをためらうのも当然だと思います。しかし時間的負担を理由に子供を通わせていなければ その子供は待機児童とカウントされないのです。

以前に年金支払いの徴収率をあげようとお役所が必死になっていた時期がありました。その時には何でもかんでも理由をつけて支払い免除の人間を山のように生み出しました。つまり徴収率を計算する分母を小さくすればするほど し払う人が増えていなくても徴収率は上がっていくのです。なぜもっと年金事業の将来を見据えて そんな小手先のやり方で 見た目の数字をあげることにばかり奔走して 公務員としての本来の仕事に取り組まないのかと思うと 非常に残念です。

私は昔水戸黄門のドラマを見ていて思ったのですが 黄門さんの訪れるところには必ず 私腹を肥やしている悪い役人がいました。昔の日本はそんなに悪い役人ばかりなのだろうかと疑問に思っていましたが 現代でも 役人は最近はあまり聞かなくなりましたが裏金づくりに凄く頑張ったり、接待大魔王と呼ばれる人物がいたりしましたから ろくでもない奴らの集まりなのかもしれないと思えて仕方がありません。国民の生活を向上することに頑張るべきなのに 目先の自分の評価につながる数字をあげる事ばかりに必死になっているようにしか思えません。

京都府が発表した待機児童の数は 僅か六人なのに対して 民間の調査会社が調べた結果は およそその百倍は待機児童が存在するであろうと言う事でした。あまりの違いに 笑うしかありません。私ごときが こんなブログでぼやいたところで何の影響力もないのは承知していますが 公務員の方々 もう少し真面目に真剣に仕事に取り組んで頂きたいと思います。

 

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