3月3日 今日は桃の節句 雛祭りだそうです

私が子供のころ住んでいたのは 家族四人で2DKの小さなアパートでしたので 妹のために 小さな それこそ手のひらに乗るぐらいの可愛らしいサイズの雛人形が 飾られていたのを覚えています。我が家では 特に雛祭りだからと言って 特別な料理が出てきたわけではないので 雛祭りの思い出は殆どありませんが、確か三年生の時にたまたま同じクラスになった女の子の母親とうちの母親が仲良しだったみたいで その子のうちには 凄く立派な雛人形が飾られていて そこそこちゃんとした雛祭りをするのだそうで 私はそのお祭りに招かれてしまいました。
その子は かなりお勉強のできる 真面目な女の子でした。そのうえかなり可愛らしかったので 教室内でも なるべく近寄らないようにしていましたから 殆ど口もきいたことがありません。なんで全く喋ったことがない相手のうちに わざわざ出かけていかねばならないのか 納得がいっていませんでしたが それは相手の女の子も同様の気持ちだったと思います。これが 男の子の家なら 全然気楽だし 喜んで出かけたはずですが 当時から可愛らしい女の子は 苦手な存在でしたから 持たされた手土産を凄く重たく感じながら 教えられた道順通りにその子の家にたどり着きました。
部屋に案内されると 直ぐに持たされた手土産を渡して 席に着くように促されましたが 当然予想はしていましたが 普段やっぱりほとんど話をしない クラスの女の子たちが数人同席していました。「なんであんたがここに来たのよ」といった目を向けられましたから 直ぐにでも帰りたくなりましたが お母さんに席を指定されて促されたので 仕方なく着席しました。私は子供のころから ピアノを習っていましたが その先生が主催するクリスマスパーティーなどにも 参加させられましたが やはりほとんどの参加者が女の子で 居辛いことこの上ない状況は 似たり寄ったりでした。
女の子が喜びそうな 料理やお菓子がどんどん出されましたが 日頃は食いしん坊の私ですが さすがに食欲がわくはずもなくて 一刻も早く帰りたい気持ちでした。普通に考えれば 女性に囲まれて 美味しいものが次々に運ばれてくるのですから 天国みたいな状況かもしれませんが 小学生の男子なら当たり前かもしれませんが 女の子が喜びそうな話ができるわけでもないので ただひたすら俯いで 時が過ぎ去ること このパーティーが終わってくれるのを 待ちわびておりました。
もう五十年以上も前の出来事ですが よほど辛かったからかもしれませんが その日着ていった自分の服装まで覚えているくらいに 鮮明に記憶に残っています。今でも 女の子がいる家庭では お雛祭りをされているのでしょうか。仲の良い女の子が集まれば それは楽しい宴になるのかもしれませんが そこに場違いに男の子を招待したりしたら 凄く辛い目に合わせてしまいますから たとえ親同士が仲良しであっても そのような人選ミスだけは 市内で上げてほしいと心から思います。

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