5月14日 老衰により 長年通って頂いていた患者さんが 続けて亡くなって 流石に落ち込みました

犬猫の平均寿命は 15歳と言われていますので 食事や生活習慣に注意して 病院でできる予防にも積極的に取り組んでいても われわれ人間よりも早い時期に寿命が尽きて 最期をを迎えるのは 致し方のない事なのかもしれません。人間も誰だって 死にたくはありませんが いずれ寿命が尽きたら 死を迎えるのは 生まれてきたいきものすべてに 平等に与えられた運命なのです。ただ自分が最期を迎えるとき 痛みや苦しみに耐えながら のたうちまわったりして 見苦しいさまは晒したくないし あんまり苦痛を味わいたくもありません。気持ちの上でも ある程度自分の人生に満足できていれば 凄く幸せなのでしょうし この世に未練をあまり残していなければ とっても恵まれた人生の終わり方のように思います。

私は仕事柄 犬猫の最期に立ち会う事は 少なくありません。生き物の死を厳粛に受け止めるべきだと思いますが 正直信仰心の欠片も持ち合わせておりませんので 死後の世界については 全く興味がありません。単純に その動物が生命活動を完全に停止してしまって 復活する可能性がない状態を 死亡と判断して その事実を飼い主さんに 冷静に そして正確に お伝えすることで 自分の役割と言うか仕事が終了すると考えています。

無論死に至る経緯をつぶさに目にすることは 獣医師として 治療の効果や病状の変化を 間近に勉強できますので その貴重な経験を その後の診断や治療に活かしていくことが 臨床に携わる獣医師としての 使命だと考えております。ですから ペットの死を経験されて 落胆される飼い主さんと接しても なるべく感情的には受け流していこうと 普段からかんがえて 行動しようとしております。所が 今週遭遇した 犬と猫の死亡は 長年当院に通院して頂き 飼い主さんとも ある意味必要以上に親しくなってしまったので その悲しみのベクトルを うっかり自分にも向けてしまって 少なからぬダメージを受けてしまいました。

長年お付き合いがあって 可愛らしい存在として意識していた動物が 老衰によって 天寿を全うしたのですから 獣医師としては 淡々とその事実を冷静に普段通り受け止めるべきなのかもしれませんが やはりその愛くるしい動物たちと 今後二度と接することが出来ない事は とても寂しくて 悲しい事です。別にその悲しみを正面から受け止めることが 獣医師として恥ずかしいことだとは思いませんが 動物病院での 動物の死は日常茶飯事でありますから やはりダメージの残るような受けとめ方は 褒められるべきことではないようにも思います。

仕事で嫌な事 辛い事と直面するのは どんな仕事をしていても 当たり前のことだと思いますが そんな時にお酒を飲める方ならば お酒で辛い感情を洗い流すことが出来るのかもしれませんが 私はお酒が全然飲めませんし 二週間後に病院での検査を控えておりますので やけ食いをして 憂さを晴らすことも出来ない身の上です。大好きなナーちゃんの写真集でも見て 気持ちを紛らすしかありません。ちなみに 私にとってナーちゃんは 神聖な存在なので 男が自分を満足させる行為のおかずには 絶対に致しませんので 変な想像はしないようにお願いします。

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