5月15日 突然に病院の自動ドアが開かなくなってしまいました

昨日の午後の診察時間に 突然病院の自動ドアが開かなくなってしまいました。昼過ぎに来院された患者さんが出入りするときまでは 全く普通に開閉していました。五時になりましたので 二階で休憩していた私が病院に降りてきて ロールカーテンを開けて カギ代わりのつっかえ棒を外して 午後の診察の準備をしました。五時半ごろに 本日昼からシャンプーをした猫の飼い主さんが迎えに来院されました。
午前中に猫を連れて来院された時には 機嫌よく自動ドアは開閉してくれていました。夕方迎えに来られた時も 午前と同様に 自動ドアの「押してください」の部分にタッチされましたが ドアが開閉しないので 困った顔をされて入口に立っておられました。私は時々 うっかりして ロールカーテンを開けるだけで つっかえ棒を外し忘れることがありますので また今回もそんな失敗をやらかしたのだと思って 慌てて頭を下げながら ドアに近づきました。
所が 今回はつっかえ棒を外し忘れたわけではないのに 「押してください」の部分をタッチしてもドアが開かなくなってしまっていたのです。取り敢えずは ドアを開かなくてはなりませんから ドアのふちに手をかけて 力づくで強引にドアを開いて 猫の飼い主さんに病院内に入ってもらいました。開いたドアは自動的に閉まりましたから 電源が切れたりしているわけではなさそうです。
取り敢えずは自動でドアが閉まってくれましたから 機嫌を直してくれたのかと思いましたが いったん閉まったドアは再び力づくでしか開かない状態に逆戻りしてしまいました。うちの自動ドアは 動物がうっかりと挟まってしまわないように ドアの動線に沿って 足元にセンサーが働いていて 動線上に動物が存在していることを認知した場合には ドアが閉まらないようになっています。再び閉まりかけたドアのそのセンサーの部分に足を出してみました。
すると動線上の物体に反応して 再びドアが開きました。どうやらそのセンサーはドアが閉まる時には働いているらしくて 自動ドアが開く動作もスムーズにできていました。いったい突然うちのドアはどうしてこのような不調になってしまったのでしょうか。病院の前の道は 小学生の通学路になっていますので 昼過ぎの時間帯には 沢山の子供たちが通ります。昼間は自動ドアの電源を切って鍵をかければ 戸締りできるのですが カギは病院が開業した時から 壊れたままで 修理するのに凄く高くつきますので 開業以来ずっと昼間の戸締りは自動ドアにつっかえ棒を咬ませて開かなくなることで済ませていました。
この状態で 「押してください」にタッチすると 当然自動ドアですから 開こうと作動します。しかしつっかえ棒がありますから ガタッと言う音がして一瞬振動してから 機械に不具合が生じたことを知らせるためのピー、ピーと言う信号音が鳴りだします。どうやらこの一連の反応が 小学生のクソガキには 面白かったようで 連日五時になって下りてくると信号音が鳴っていたことがありました。
まあ小学生にしたら 取り敢えずは信号音が鳴ることに満足しているみたいで それ以上の嫌がらせはありませんでしたが こちらとしては自動ドアの故障にもつながりそうなので困っておりました。そこである日私は小学生が帰宅する時間帯に 待合室で週刊誌を読みながら 待ち構えていました。すると二三人の男の子がしゃべりながら近づいてくる気配を感じ取りました。そこでドアのすぐ内側で待ち構えていて そのクソガキがドアにタッチした瞬間に「こらー」と大声で怒鳴りつけてやりました。
小学生はびっくりして尻もちでもついたような気配でしたが すごすごと逃げ去るのが カーテンの隙間から見えました。一度の撃退で 連日の悪戯が 治まるものかどうかと思っておりましたが どうやら犯人は一人だけだったみたいで それ以後は一度も似たような被害は受けていません。そんな事があったのは もう数年前の話ですから 突然の自動ドアの不調に原因として思い当たるものもありませんでした。
しょうが無いので ドアに「自動ドア故障の為、来院されましたら 声をかけてください」と言う貼り紙をしました。八時までに二組の患者さんが来院されましたので その度に私がドアに駆け寄り力づくでドアをこじ開けて 入ってもらい 帰る時にも同様にして出ていってもらいました。もう十年以上も前に やはり自動ドアの開閉のセンサーが寿命で壊れてしまい 修理してもらいました。
予期せぬかなりの出費に 相当ガックリしましたが 今回も翌日まで様子を見ても 状態が改善しない様なら それなりの出費を覚悟せねばならないでしょう。今朝目が覚めた時に 心配になって 自動ドアに触ってみましたが やはりピクリとも動いてくれません。ガックリして落ち込んでいる所に 奥様が登場されました。奥様は本日トリミングをする犬を迎えに出かけて 犬を連れて病院の入り口に立たれました。自動ドアの不調の事は 一応昨夜電話で報告しておきましたが 奥様が自動ドアの「押してください」にタッチされると 極普通にドアが開きました。
私が首をひねりながら ドアに駆け寄り 閉まったドアにタッチしたら 何事もなかったように自動ドアは開閉を再開しました。その後も順調にドアは開閉してくれています。いったい昨夜から 今朝の最初の私がドアに触れた時の不調はどこへ行ってしまったのでしょうか。自動ドアが普通に開閉しない状態を 少なくとも昨夜来院された飼い主さんたちは 目の前で見ておられましたから 信じてくれるはずですが 奥様は信用してくれません。
取り敢えずは 自動ドアを修理せずに済みましたから 安心しましたが 昨夜から今朝まで私が心配し落ち込んだことの責任は一体だれが取ってくれるのでしょうか。世の中には納得のいかない現象がちょくちょく起こります。悔しいです。寂しいです。とっても悲しいです。

ブログ一覧