5月18日 獣医学部の新設でもめているみたいです

私は 岐阜大学農学部獣医学科の出身です。現在は農学部と言う名称が変更されているみたいですが どうも頭の古い私には馴染めません。 開業獣医師になるには 獣医学科をきちんと卒業しなければ 国家試験を受験できませんので 必須うコースです。別に獣医学科を卒業したからと言って 皆が皆開業獣医師になるわけではありません。保健所や市役所などのなじみの深い公務員になる人もいれば 食肉関係等のあまり一般の方が 聞いた事の無いお役所の職員さんになる人も結構います。勿論 大学に残って 研究を続ける人もそこそこいますし、民間の研究所に就職する人も少なからずおられるみたいです。
開業して動物病院を経営する場合は 獣医師免許が必須うアイテムですが 開業して臨床の仕事をするわけでないのなら 恐らく獣医師免許は なくても済んでしまう場合が結構あるみたいです。東大の獣医学科の卒業生は 殆ど開業されませんので 勿論入学するための偏差値は 最高レベルですが 指して必要としない国家試験の合格率は恐らく最低だと思います。獣医師の国家試験は マークシートの五択問題ですが 大学の授業にきちんと出席して単位を取得した位では 合格できません。マークシートの問題に対するそれなりのきちんとした準備を ある程度の期間 しなければ とても簡単に合格は出来ないレベルの問題なのです。
私が岐阜大学を卒業したのは もう三十年近くも昔になりますが 国立大学の授業料は 私の学年は年間25万円位でした。これでもかなり急激に上昇したみたいで 数年上の先輩は 十万円以下だったそうです。私はこのブログで何度も書きましたが 親にきちんと私立の大学を卒業させてもらい 運よく就職できた一流の会社を 自分の意志で辞めて 獣医師になるための道を選びましたので 最低限親への仁義を通すために 岐阜大学を卒業するためにかかる入学金や授業料 教科書代も馬鹿になりませんでしたが それと生活費の全てを 自分でアルバイトで稼いで乗り切りました。
一応調べてはみましたが 私立の獣医学科を卒業するためには 六年間でトータル一千万円以上もかかりそうでしたので 経済的に論外でした。 何とか国公立の獣医学科に潜り込まなければならなくて 入学試験はそれなりに難関でしたが 何とか運よく合格できました。大阪の人間ですから 地元の大阪府立大学を目指した方が 自宅から通えて便利だったのでしょうが 自分としては親から独立して 完全に自力で卒業したかったので 二番目に近い岐阜大学を志望校にしました。近い方が どっち道かなり貧乏な生活でしょうから 帰省するのに交通費がやすい事が魅力でした。いつも岐阜駅から 京都駅まで鈍行電車に乗っていました。新幹線に乗ろうなどとは考えたことも 一度もありませんでした。
現在では国立大学の授業料が 年間五十万円ぐらいになっているのだそうです。私が通っていたころの立命館大学理工学部の授業料は 庶民の大学ですから私立の大学理系学部としては特に安かったみたいですが三十数万だったそうですから 現在は国立大学の授業料が上回っているみたいです。勿論立命館の授業料もそれなりに値上がりしているとは思いますが。私立の獣医学科を卒業するには私が調べた頃よりも 更に高額のお金が必要になっているのだと想像します。
私立の医学部でよく言われるのが 一流の 難易度も凄く高い大学 例えば慶応や東京医大などは 私立の理系学部ですから勿論授業料は一般的な金銭感覚からするとかなり高額でしょうが まあサラリーマンの親でも頑張れば支払いが可能だと聞いたことがあります。所がきいたこともないような三流の私立医大の場合 難易度が低い分 授業料や寄付金等が数倍に跳ね上がるのだそうです。そんな大学には 勿論親が一般人では通えなくて 医者のバカ息子ばかりが通っているのだそうです。お金持ちのお医者さんのバカ息子が 一応三流でも医学部を卒業していれば 国家試験に受かって医者の端くれにはなれるからでしょう。
獣医学科も私立の場合 相当に高額の授業料なのでしょうから それこそ当院とは違って流行っていてそれなりに儲かっている動物病院のお坊ちゃまたちが通っているのではないでしょうか。獣医学科の数をこれまで政策的に制限してきたのは 安易に獣医学科の定員を増やしたら 開業したものが過当競争になってしまうのを防ぐための保護政策みたいなものだったらしいです。守られていた私自身は そんな自覚は全然ありませんでしたが。
獣医師が働き手として 不足している と言う話を聞いたことがあります。但しそれは 公務員としての働き手なのだそうです。毎年獣医学科を卒業する人間は 国公立と私立の大学をすべて合わせて 1000人前後いるのだそうです。そのうち半分が開業するとして 毎年全国で五百ぐらいの動物病院が新設されているのかもしれません。勿論廃業する人もそれなりにいるでしょうから 一方的に増え続ける訳ではないのかもしれません。
一方 公務員として働く獣医師が不足している現状があるのなら 獣医学科の増設を検討されることは 当然かもしれません。しかしもし増設するとしたら 国立大学の今ではそう呼んでいないのかもしれませんが 農学部に増設すべきではないでしょうか。今更私立の高い授業料の大学を増やしてみても 通えるのはある程度リッチな動物病院のバカ息子ばかりでしょうから どっち道そんな連中は 殆ど全てが開業してしまうのですから 公務員として働いてくれる獣医師を増やそうとする趣旨に全くあてはまりません。 
四国には獣医学科が一つも存在していないから 獣医師が不足している なんていう愚かな意見を吐く馬鹿がいますが 岐阜大学にも 四国出身の学生は何人もいました。勿論地元の人間もいましたが 全国各地から学生は集まって来ていました。獣医師になるための大学を選ぶときに 勿論自分の学力との兼ね合いによりある程度は限定されますが 大学そのものやその土地に対して魅力を感じるか否か 位の事で 志望校を選んでいる者が殆どだと思います。たとえ四国に獣医学科が出来たからと言って 四国在住の獣医師を志望しているものが こぞって入学するなんてありえません。私立の出来立ての ましてや開学以前からこれだけ叩かれている大学ですから 獣医学科としての実績が全くない学校に通う事を望む学生なんて果たしてどれだけいるのでしょうか。勿論私立ですから 授業料が馬鹿高いのは間違いありませんから 一般人の親が払える限界は恐らく超えているでしょう。
森友学園の問題も アベチャンの奥さんが役員をしているぐらいですから アベチャンと実質的にどれくらい親しかったのか知りませんが 数億円も値引きして土地を売ってもらえるなんてさすが総理大臣 と言う言葉しか思いつきません。今回の獣医学科の増設にも 間違いなくアベチャンが一緒にゴルフする仲良しのオッサンが 大変な利益をこうむっているのはほぼ間違いないでしょう。私立の獣医学科が定員をどれくらいに設定するつもりなのかも知りませんが 毎年数億円が動く相当に大きな商売になるはずです。当然その周辺には 大変な利益を手に入れる人間が誕生するはずです。アベチャンとお友達でいると そんな大変な利益が手に入るのでは まるで韓国の歴代大統領と同じではありませんか。
小泉さん辺りは その言動から かなり清廉潔白な人物だと思えましたが アベチャンには 胡散臭い話ばかりで そのような清潔感を全く感じられません。そもそも 獣医学科を増設することに 経済特区の話を持ち出すのは 全く筋違いだと思います。経済特区とは 私の拙い理解では 経済発展のために法的、行政的に特別な地位を与えられている地域の事だと理解しています。その地域では税金などが特別に安く設定されているので 新しい企業が伸び伸びと発展できるための地域の事だと理解しています。だとしたら 数十年ぶりに獣医学科を開設することに 経済特区と言う言葉を用いるのは 間違っているのではないでしょうか。単にアベチャンのお墨付きをもらったオッサンの希望をごり押しする為だけに 従来の役所の権限を越えて 行政府が一方的に話を強引に進めているとしか考えられません。
京都産業大学がきちんと準備して ちゃんと手順を踏んで 誠意をもって立候補していたのに なんで岡山の大学が 四国に分校を出すと言う希望が一方的に選ばれたのか理解できないけれども アベチャンが仲良しのオッサンの希望を強引に押し通そうとしている と言う筋書きなら 非常に納得がいきます。最初の話では 同じ都道府県に獣医学科が存在するのなら 開設を認めないはずだったのが 岡山の大学が四国に分校をわざわざ出すのも不自然だけれども 同じ地方に獣医学科が存在する場合は開設を認めない と条件を明らかに後付で変更しています。
要するに岡山の大学が岡山に獣医学科を開設するのであれば 既に中国地方は鳥取大学と山口大学に獣医学科が存在するので わざわざ四国後に分校を開設するわけだし ライバルの京産大は同じ近畿地方で大阪府立大学が存在しますから 却下できる理由になる と言うあまりにも見え見えの筋書きの為にわざわざ獣医学科開設のための条件を変更したこと自体が アベチャンのごり押し以外の何物でもない事実だと思います。
こんな風に私利私欲のために総理大臣としての権限を使うような人間は一刻も早く罷免すべきだと私は思いますが 如何でしょうか。このままこんな悪行三昧を許していたら 日本が韓国の様になってしまいそうで とても心配です。

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