6月11日 本日は田中角栄の「日本列島改造論」が出版された日です

1972年6月11日にいわば総選挙の公約本みたいな形で出版されたのだと思います。私が中学三年の時で 一応受験生でしたから 改造論の現物を手に取ったことはありませんでしたが 角栄さんと言えば列島改造論を思い出すくらいに有名な本でした。角栄さんと言えば 私が子供の頃からずーと続いた佐藤栄作内閣の次の総理大臣です。

昔は今のようにコロコロと総理大臣が代替わりする時代ではありませんでした。何しろ佐藤内閣は八年近く続いたので 子供の頃に総理大臣と言えば佐藤栄作しか知りませんでした。まあ、昭和では最長だそうですから 子供の頃には総理大臣と言えば佐藤栄作が死ぬまで続けるのではないかと思っていた位です。

丁度その頃にプロ野球のセリーグは巨人が9連覇の最中でしたから 私が子供の頃にはセリーグは巨人が優勝するのが最初から決まっていて 形だけペナントを争っているのだと思っていました。 私の応援するドラゴンズが巨人を抑えて優勝した時には 本当にこんなことが起こるのかと驚いたものです。田中角栄さんが佐藤さんに次いで総理大臣になった時の自民党の総裁選は今でもよく覚えています。いわゆる三角大福、三木さん、田中さん、大平さん、福田さんのかなり激烈な選挙戦は 興味があったので 初めて自分から新聞の政治面を読み漁りました。

角栄さんは高等小学校卒業の学歴で 総理大臣にまで上り詰めた出世物語から「今太閤」と呼ばれて人気がありました。緻密で膨大なな知識を持ちながら やると決めたら何が何でもやり遂げる仕事ぶりから 「コンピューター付ブルドーザー」とも呼ばれていました。佐藤さんにしてみれば自分の直系の福田さんに跡を継がせたかったのに 角栄さんの剛腕にしてやられた結果になりました。

私も勿論一庶民に過ぎませんから 東大卒の福田さんよりも小学校卒の角栄さんを心情的に応援していました。当時の福田派のプリンスと言われたのが 安倍晋太郎さんです。スラーとした長身で見た目もカッコいいので ニューリーダーと言われた政治家の中では私は大いに期待していましたが 総理大臣になる前に病気で亡くなられました。その晋太郎さんの二男が 現在首相を務めている安倍ちゃんです。現在の総理大臣の父親を知っているのですから 私も年をとったはずです。

角栄さんの代名詞ともいえる「日本列島改造論」が出版されたころは角栄さんも朝日が昇る勢いでしたが 晩年はロッキード事件で汚れたお金にまみれてしまいましたし 脳梗塞に倒れて本人としても不本意な終幕だったと思います。私が角栄さんの次に好きになった政治家が やはり田中派の直系である小沢一郎さんでした。見た目はいかにも悪役の風貌でしたが その発言は政治をよく知らない私にも分かりやすい言葉だったから信頼できそうに感じたからですです。その小沢さんもやっぱり汚いお金にまみれていて 今ではどこでどんな活動をしているのかさえはっきりしません。長ったらしい名前の政党なんか飛び出して 男一匹で政治家として最後にもう一花咲かせてもらいたいものです。

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