6月19日 父の日の贈り物を買いに行きました。

 私の父は86歳で もう6年前にお袋さんが亡くなってから、すこぶる元気に交野市の実家で一人暮らしをしています。お袋さんは若い頃からリュウマチを患ってきて晩年は寝たきりになり 親父さんが献身的に面倒を見てきたので、ひとりになって寂しくはあるのでしょうが 介護から解放されて、まだ体が五体満足に動くので のんびりとひとり暮らしを満喫しています。サラリーマンを勤め上げたので、ビックリする位の額の年金を受け取っていて毎月旅行にでも出かけないと金がたまる一方だそうです。私なんか、自営業だから国民年金だけだし、大学を二つも出たので人より回り道した分、年金の受取額はほんのスズメの涙なので羨ましい限りです。
 所で私はすごく太っているのでビールなんか底なしにのむようなイメージがあるかもしれませんが、実はお酒がすごく苦手です。ビールにしても、ウイスキーにしても。日本酒や焼酎にしても、殆ど美味しく感じません。甘いものもそんなに好きじゃないけれど、頑張ればぜんざいでも、甘いケーキでも食べられるので根本的に甘党なのでしょう。
 親父の現在の趣味は油絵でせっせと描いては、展示会などにさかんに出品していますが、一番の楽しみは酒を嗜むことだと思います。ですから、お中元やお歳暮、誕生日のプレゼント、父の日の贈り物も ほとんどがお酒です。本日は父の日から三日遅れですが、休診日なので昼前から実家に出かけて、親父さんと近所の酒のディスカウントショップへ買い物に出かけました。
 酒の味の全く分からない私には、ビールと発泡酒、第3のビールの違いも曖昧です。価格に大分差がありますが、やはり価格相応にビールが一番おいしいとのことなのでラガービールと一番搾りをえらびました。せっかくだから、プレミアムやヱビスなどの更に少し価格の高いビールはどうかと勧めてみましたが、価格差ほど味の違いが判らんということなので止めときました。
 妹からウイスキーの4リットル入りの大瓶をもらったということなので、バランスを考えて焼酎を選ぶことにしました。銘柄は覚えていないけれど、一升が2000円弱で6本入りを箱がいしました。大体予算として2万円を予定していましたので、ほぼ予定通りでおさまりました。
 親父さんの年齢を考えるといつ何が起こってもふしぎではないけれど、好きなお酒が毎日美味しく飲めるうちはまだそれほど心配しなくてもよいのかな、と少し安心しながら病院へ戻りました。
 子供のころ、朝食に父や母が 時々納豆を食べていました。以前は関西人は納豆が苦手な方が多かったみたいですが、現在はどうなっているのでしょう。うちは両親ともに九州人なので 凄く美味しそうに納豆を食べていました、納豆は糸を引くし薬味を入れてかき混ぜた姿はとても美味しそうには見えませんでした。でも両親が美味しそうに食べるのを見て何度も自分のご飯にかけてチャレンジしてみました。まずは口に入れると独特の苦みを感じて、どろどろの食感も決して心地よくありません。何度もチャレンジしましたが小学生のころには納豆の美味しさが理解できませんでした。所が、中学生になったころから少しずつ美味しく感じるようになり、高校生のころには大好物になっていました 。私がビールを初めて口にした子供のころ、こんな苦いだけの液体を大人はさもおいしそうに飲むのが全く理解できませんでした。でも私が大人になるころには納豆と同じようにその美味しさを理解できるだろうと思っていました。しかし、50を過ぎても理解できていません。私は間違いなく一生お酒の美味しさを知らずに過ごすことでしょう。実は私は煙草も一回も吸ったことがありません。今になって煙草の味なんて覚えたいとは思いませんが、大部分の人間がとてもハッピーになれるお酒の楽しみを知らないまま一生を終えることには、ちょっぴり、いやかなり残念な気持ちです。

ブログ一覧