7月10日 本日は語呂合わせで納豆の日だそうです

少し前までは関西の人は 殆ど納豆を食べられないと言われていました。でもスーパーではたくさんの種類の納豆を売っていますから最近では納豆がかなり関西人にも受け入れられてきたのでしょうか。私の両親は二人とも九州人ですから 子供の頃からよく朝食がご飯の時には 納豆をご飯にかけて美味しそうに食べていました。

納豆を始めて食べた人のチャレンジ精神には拍手を送りたくなります。細菌によって食品が変化を起こすときに 人間にとって不利益な形に変化するときには 腐敗と呼びます。人間にとって有益な変化の場合を発酵と呼びます。納豆の作り方は大豆を加熱して 藁にくるみ 藁に常在する納豆菌によって大豆を発酵させたものが 納豆です。

納豆は見た目にはまめが腐ってしまって 如何ともしがたい状況になってしまったとしか 思えません。昔から食べ物と認識されていますし 特に関東の朝ごはんには欠かせない一品の様ですから 辛うじて食べ物としてその存在を受け入れてはいますが 糸を引く嫌なにおいのする物体を 初めて食べてみた方はいったいどのような気持ちで食したのでしょう。

私の両親は朝ご飯の時にかなりの頻度で納豆を それも美味しそうに食べていました。小学生だった私は その様子を見てきっとおいしいに違いないと期待して 自分のご飯にも少しだけ納豆をかけて 恐る恐る食べてみました。まずはそのドロドロねばねばの食感に嫌悪感が先立ちます。味も苦くて 臭くてとても子供には美味しい食べ物とはとうてい認識できませんでした。

でも両親の美味しそうに食べる様子に 何度も自分のご飯に納豆を少しだけかけるチャレンジをしているうちに 徐々にその美味しさが理解できるようになってきました。やがて中学生になることには どちらかと言えば納豆は好物の食べ物になっていました。私は朝はトーストとコーヒーよりも 味噌汁とごはんの方が好みだったので 納豆はほとんど毎日食べるくらいの好物になっていました。

好物になってくると納豆の食べ方にも拘りが出てきました。まずは納豆をかき混ぜる器に入れたら 何も加えずによくかき混ぜて十分に糸を引かせます。ここで十分にかき混ぜて糸を沢山引かせた方が 美味しくなるように思います。それから薬味として刻みネギやもみ海苔、臭みを和らげるために辛子をたっぷりとくわえた方が美味しいと思います。玉子の黄身だけを加えると 味がまろやかになってさらに美味しくて豪華になると思います。薬味をたっぷりとくわえて アツアツのご飯にたっぷりとのせた納豆はそれだけでご馳走だと思います。但し口が粘つきますから 濃いめの味噌汁がお供として必需品でしょう。

さてそのように私は 納豆大好き人間でしたが ここ数年一切納豆を食べていません。数年前に心不全を起こして倒れてしまってからはやはり長生きしたいので きちんと循環器の優秀な先生に診てもらっています。私の場合は 細かい不整脈がなかなかなくならず 将来的に脳梗塞が心配される状態です。要は血栓が脳の血管に詰まって不具合を起こす可能性があります。そこでワーファリンと言う血液をサラサラにして血栓ができにくくする薬を恐らく死ぬまで飲み続けねばならないと思います。

納豆にはビタミンKが大量に含まれていますが このビタミンKがワーファリンの効果を弱めてしまう働きをするのです。ですからワーファリンを飲んでいる人にとってはビタミンKをたくさん含む食品 例えば納豆とか青汁は 禁止されているのです。ですからここ何年間も大好きな納豆を食べていません。

数年前に新薬ができて ワーファリンと同等の効果があるけれど ビタミンKの影響を受けないので 新薬に切り替えれば納豆を食べてよくなります と先生に言われました。正直な所納豆が解禁になれば 暫くは納豆三昧の生活をするかもしれません。でも納豆をたくさん食べれば必然的に白ごはんもたくさん食べてしまうので 血糖値がぐんぐん上昇してしまいます。私は恥ずかしながら 心臓にも病気を抱えていますが 糖尿病の心配もしなければなりません。ですから 納豆を食べたい気持ちはやまやまありますが あえて新薬に切り替えないでワーファリンを飲み続けています。

それこそ死ぬ間際になったと感じたら 思いっきり納豆を食べてやろうと思っていますので 死ぬ間際が少しだけ楽しみでもあります。

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