7月12日 困った問い合わせの電話がありました

昨夜の十二時ごろに 小鳥を保護したので どう対処すればよいのか教えてほしいと電話がかかってきました。緊急で診察を希望するのかと思ったが どうやら連れてくる気はないらしいのです。現在の状況を細かく説明するから どう扱えばよいのかアドバイスだけしてくれ という要望でした。鳥の種類を尋ねましたが分らないらしいし、外傷がるのかどうか質問しても 暴れて嫌がるのでわからないのだそうです。これではアドバイスの仕様がないので その旨を伝えると「このやぶ医者が」と言われて 電話を切られました。

どうせそんな非常識な人間ですから まともに保護した鳥の面倒をみてあげられるとは思いませんが 寝ようとしていた時に非常に不愉快な思いをしました。私たちも慈善事業をしているわけではないですから 動物に関して いつでも無料で相談に乗る義務はないと思います。

以前にも自分の家の近所の野良猫が怪我をしているみたいなので どのように治療してあげればよいのかと 相談に来られた方がいました。その猫の連れてこれるのかと尋ねたが 餌をやる時だけは近づいてくるが触ろうとすると逃げるので 連れてくるのは無理だという事でした。触れもしないのではとても治療は無理でしょうというと 携帯電話に撮った写真を見せて この写真で診断して薬を出してくれと仰います。おそらくお腹に傷口があるみたいなのですが 背中しか映っていません。これではどのような怪我をしていてどのような具合なのか判断がつかないので そのように言うと別の角度からの写真を見せられました。同様にさっぱり傷口が映っていません。食欲や元気があるのか体調を尋ねても 自分が飼っているわけではないのでわからない、ということです。触れなくても餌を与えているのであれば 抗生剤や消炎剤の差しさわりのない薬を内服薬として与えてもらうために処方すればよかったのかもしれませんが あまりに分らないの一点張りだったのでそんなにわからない事ばかりではうかつに薬も出せません とお返事したところ 「このやぶ医者が死ね」と捨て台詞を残して帰って行かれました。

もう少し上手に立ち回って 無難な薬だけを出しておけば こんな嫌な思いをせずに わずかでも売り上げが上がったのかもしれませんが もしそれでその猫に何かあった場合には全てうちの病院の責任にされるかもしれないので やっぱり何もしない方が賢明だったのかもしれません。

野生の鳥を保護したり 野良猫の心配をしたりしている人たちは それだけでいいことをしてあげているのだという意識があるのかもしれませんが こちらは冷静に客観的に判断してしまうので どうしてもクールに対応してしまいそのような人たちの反感を買ってしまうのかもしれません。

ただ私たちもボランティアで動物病院をやっているわけではないので そのあたりをもう少しご理解いただいて 相談して頂きたく思います。

 

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