7月18日 本日は「海の日」なのだそうです

1996年から始まっている国民の祝日なのだそうですが 当初は7月20日に決まっていたらしいです。何時ごろからか ハッピーマンデー制度によって 7月の第三月曜日にシフトチェンジしたのだそうです。ちょうど子供たちの夏休みが始まるかどうかと言う微妙な時期なので 子供にとってもありがたいのだかどうだかはっきりとしない祝日なのかもしれません。

私が病院を開業してから後に始まりましたから 私には殆ど関わりないようですが 大人は一応三連休になるので旅行される方が結構いらっしゃるみたいで ペットホテルで病院がにぎわってくれているのは 有難いことです。一応祝日に定めた趣旨としては 海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う と言うような意味合いが込められているのだそうです。

自分に殆ど関わり合いのない祝日ですから 全然印象に残っていなくて 始まって今年が二十年目と言われても全然ピンときません。祝日が一番ありがたかったのは やはりサラリーマン時代かもしれません。塩野義製薬 と言うちゃんとした一流企業に 運よく就職できました。但し 後から考えると 製薬業界の営業の仕事 と言うのは 他の業種の営業職と比べても かなり肉体的にも精神的にもハードでしたから 入社出来たことが良かったのか ひょっとしたら良くなかったのかもしれないと後になって考えたこともありました。

塩野義製薬と言えば 日本人なら恐らく誰でも名前ぐらいはご存知の 有名でありかつ 規模の大きな そして立派な業績をあげている素晴らしい会社だと思います。お給料や待遇も十分すぎるほどだったと思います。基本給は当時としては平凡な金額だったように思いますが その他に月に十万円弱の食卓料と言う名目の 営業手当がつきました。勤務地が金澤と富山だったので いずれも2LDKの 一人暮らしとしては広すぎるぐらいの住居を用意してもらいました。車もカローラでしたが 殆ど新車で ガソリンもカードを貰っていましたから 自由に給油できました。

私は大学病院担当の部署に配属されましたから 食事ももっぱら大学の生協の食堂で取っていましたから 非常に安上がりで済みました。基本的にお酒を飲まないのは今も変わりませんが ギャンブルなどのお金のかかる遊びも殆どしていませんでしたから 働き出して一年間で 貯金額が200万円以上になりました。仕事の内容は 朝からずっと大学病院に入って 医者相手に塩野義の薬の営業活動です。

営業活動と言えば 聞こえがいいのですが 実情は 医者の召使いのような立場 と言えば分かり易いと思います。学会に出かける医者と接触したら 先ずはホテルの手配や飛行機のチケットの用意から仕事が始まります。学会で発表する医者であるのなら 発表する内容のタイプ打ちの手配やスライドづくりのお手伝い 参考文献のコピーなどが主な仕事になります。その為にタイプやさんや現像所、図書館などをかけずり回ります。

何しろ医者と言うのは 自分の直属の先輩以外にはほとんど頭を下げた事の無い人たちですから 勿論人格者で 薬屋の営業を人間として扱ってくださる素晴らしい先生もほんのわずかはいらっしゃいましたが 殆どの医者からは虫けらのように扱われていたような気がします。塩野義クラスの製薬会社ですと それこそ京大を始めとして一流大学を卒業された 相当に頭の切れる 勿論口もたつ優秀な先輩方が 私の周囲にもゴロゴロおられました。

そんな優秀な先輩たちが 一言の文句も言わずに身を粉にして 懸命に働いておられました。私は立命館と言う二流の大学を卒業して、それほど勤勉でも優秀でもありませんでしたから 凄く仕事にストレスを感じてしまいました。完全週休二日制でしたし 祝日も勿論お休みでしたから 年間百日以上もお休みがありました。それでも祝日がある一週間は 非常にありがたかったし 楽が出来て有難かったです。

そのように会社から凄く優遇されていましたから 逆に会社に求められるものも相当に厳しいものでした。入社して一年目は 分けも分からないままに過ごしましたが 二年目には壁にぶつかり 凄く悩みながら過ごしました。三年目には とてもこの仕事をずっと続けていく自信が無くなってしまい とうとう会社を辞めることを決意しました。仕事に対する意欲をなくしてしまいましたから 辞めざるを得ませんでしたが 会社にしがみついていたとしても 恐らく結果の出せない社員ですから 解雇されていたろうと思います。

それから一念発起してもう一度大学にそれも六年間も通って 現在の仕事を始めました。病院を開業してからは 祝日は水曜日に重ならない限りは仕事をしていますから 殆ど影響がないし 興味もなくなってしまいました。特にハッピーマンデー制度が適用されてからは その祝日の独特の意味合いも薄れてしまったみたいに感じて 尚更関心が無くなってしまいました。祝日の本来の意味合いをきちんと考えるためにも ハッピーマンデー制度は廃止すべきではないかと思います。

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