7月19日 子供たちの夏休みが始まるようです

午前中から 小学生がばらばらと帰宅していました。土日の関係で 今日が一学期の終業式なのだそうです。誰にでも子供の頃があって 大人になっているのですから 子供たちを羨むのは 筋が通らないのは分っていますが やっぱり毎年羨ましくなってしまいます。明日から一月以上 一応宿題と言う課題はありますが 思い切りのんびりと出来るのです。私は子供の頃から恐らく血圧が高めだったのでしょうが 毎朝起こされる事なく目覚めていましたから 早朝のラジオ体操なんか全然苦痛ではありませんでした。宿題だって 苦手のお絵かきや工作などの図工系の提出物や 時間のかかる自由研究以外のものは 最初の二三日で終わらせてしまっていましたから 休みの終盤に宿題と悪戦苦闘した事等ありませんでしたから ひたすら楽しい毎日でした。

私が子供の頃は 真夏でも午前中は結構涼しかったです。涼しいうちに勉強をしておきなさい と言う言葉が母の夏休み中の口癖でした。ですから仕方なく 午前中は自分の机に向かって 一応勉強をしている格好をしていました。但し 机に向かってしなければならないような宿題は 最初に片づけてしまっていましたので もっぱら昔に読んだ小説などを読み返していたように思います。

昼になると お中元で大量にもらってしまうので 致し方がないのでしょうが 冷しソーメンばかりの昼食を食べておりました。私は母の手抜きもあったように思っています。昼になると 山でセミが鳴き始めますので すぐにでも補虫網と虫かごを持って セミ取りに出かけたいのですが 暑い盛りに出かけるのは 健康によくないと信じていた母親の為に 寝ゴザとタオルケットが渡されて 一二時間昼寝することを強要されていました。今なら昼寝はありがたい事この上ないのですが 全く眠たくない子供にとっては 苦痛の時間でした。この時も やっぱり昔読んだ小説を読み返していたように思います。

太陽が幾らか傾きかけてから ようやく外出を許されて とっても楽しいセミ取りに出かけられました。補虫網といっても 近所の文房具屋さんに売っている安物ですから 高い所にいるセミには 届きません。当時うちの近所で取れるセミは アブラゼミとニイニイゼミばかりでした。秋が近づくとツクツクボウシも出現していました。捕まえたセミは ただ虫かごに入れておくだけで 大抵翌日には死んでいました。

セミの一生は数年間幼虫として地中で生活して やっと地上に出てきて二週間ほどで子孫を残す活動をして 寿命を迎えます。今考えると 本当に短くて貴重な地上での生活を無理やり中断させて 拘束して死なせてしまうだけですから ひどい悪行だと思います。でも当時はセミを樹上に見つけて そっと忍び寄りさっと網をかぶせるときのスリルが堪らなかったのだと思います。暑いさなかに 山を駆け回り 滑って転んで擦り傷などを作りながら 蚊に刺されながら 汗を思い切り書きながら セミ取りに夢中だった自分が不思議に思えます。

毎年ではないけれど 福岡県の母方の実家にお盆の前後二週間ほども 帰省することがありました。母の実家は 工場を併設するような大きなお菓子屋さんでした。工場では和菓子を中心に かなりたくさんの種類のお菓子を製造していました。勿論キャラメルやチョコレートなどの一般的なお菓子からアイスクリームも販売していましたので 子供にとっては夢の国のようなものでした。

朝ごはんがすむと 漫画本が山のようにある家でしたので 午前中は 従兄弟たちの部屋でお菓子を食べながら読みふけりました。昼からは 近所の川へ泳ぎに出かけました。プールでしか泳いだことが無かったので 自然の中でお欲のは面白くてしょうがありませんでした。私は初心者なので上手く魚を捕まえられませんでしたが 従兄弟たちは上手にフナやモロコ等を捕まえていました。子供は虫にしても魚にしても捕まえるのが大好きなのでしょう。

夏休みが とても楽しいのは 誰もが同じだったと思いますが いつも必ず終りが来ます。長い休みが楽しかっただけに 尚更胸にどんよりとした 重くて暗いものが のしかかってきました。学校に行けば また級友に会えるわけだし 苛めを受けた経験もないし 授業が分らなくて苦痛だったこともないのですが やはり決まった時間に出かけて 授業を受けなければならないという事を 矯正されることにプレッシャーを感じてしまいます。

毎年 水の事故などの悲しいニュースが報道されますが 今年は何とか無事に子供たちが夏休みを楽しく過ごしてくれることをお祈りいたします。

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