7月28日 ヒョウモントカゲモドキが 二日続けて来院されました

トカゲモドキは 名前の通り トカゲとは一線を画す生き物のようですが ヤモリの仲間なのだそうですから 一応はは虫類に所属しているみたいで トカゲと親戚筋になる生き物のようです。ヤモリの身体的特徴としては 体に鱗が散在していて 尾はどちらかというとまん丸くて そこに栄養を蓄えているのだそうです。なので 一月ぐらい食べ物を摂取しなくても 生きていられる場合もあるのだそうです。それから爪を持ちますが 瞼がないのだそうです。似たような動物に イモリというのがいますが こちらは両生類ですから 形態は 似通って見えますが 分類上はかなりかけ離れた生き物のようです。特徴としては お腹が赤くて 体の表面が黒っぽくぬめっとしているのだそうです。ヤモリと違って爪がありませんし 瞼は持っているのだそうです。
は虫類は 割と患者さんとしてお越しになる頻度が高いみたいです。というのは 動物病院でも は虫類の類は 基本的に来院頻度が低いし ぶっちゃけあまり売り上げにはつながらないし 外見からして獣医師でも 敬遠したくなるような フォルムをしているから 診療対象から外してある場合が多いからかもしれません。私から見たら ヘビやトカゲをそんなに可愛らしいとは思いませんが 意外とつぶらな瞳をしていて 愛くるしい顔立ちのようには思えますので 問い合わせがあれば 経験豊富とは言いかねるかもしれませんが お越しいただくように心掛けております。
開業当初は 勿論は虫類全般的に診療経験も殆どないのだけれど 珍しい動物に接するいい機会だし 取り敢えずその動物についての身体的特徴や病気について そしてその治療法について 来院されるまでに下調べをしておきます。そして正直に飼い主さんに この種の動物を診察するのは初めて もしくは経験が浅いことをお話しします。診療経験が浅いことを了承していただいてから 懸命に診察して 持ち合わせている知識と現状から 病気とその治療法を考えて 飼い主さんに説明して ご了解を頂いてから 治療しました。誰にでも初めての時があって 経験を重ねていけるのだと思いますので 新しい動物に対するチャレンジを 積極的に頑張ってきましたので は虫類の類 トカゲやヘビ、カメの類から本日来院されたトカゲモドキなどに対する経験値も少しずつ上がっています。但しペットショップで販売されるペットの種類もどんどん増え続けていますから 未だに その種類の名前さえ初めて耳にするような動物もいますが 逃げないで診療に立ち向かっております。
一昨日と本日 続けてヒョウモントカゲモドキが来院されました。(昨日は休診日でした)一昨日来院した子は ここの所 数週間にわたって餌を全然食べないという事でした。数週間前までは 生きたコオロギを ピンセットで捕まえて 目の前に持っていってやると 美味しそうにぱくついていたのが 顔を背ける様になり 一切興味も示さないのだそうです。このトカゲモドキは 尻尾に栄養分を蓄えていられて そこそこ長い期間 食べなくても平気なのだそうですが 現在は尻尾もかなりやせ細っている状態で 呼吸すら絶え絶えになっていました。年齢的には まだ若いのですが 基礎的な体力がほとんど残っていないように判断できました。ネットからのいい加減な情報を信じて ほったらかしにしていたみたいでしたが 来院された時には 息も絶え絶えで 命を落とす寸前でした。取り敢えず 呼吸を呼び覚ます薬を注射して 僅かの量ですが 栄養分を補う意味で点滴を皮下に入れて 食欲元気が出る薬を点滴に混注しました。一応甘くて口当たりの良いシロップで内服薬を渡しましたが 回復していってくれているのかどうか 心配しております。
本日来院したトカゲモドキ君は 脱皮不全の状態でした。脱皮不全は 目の周囲や足先に怒り易いのだそうですが この子の場合 右目の周囲がえらいことになっていました。何度かの脱皮不全が繰り返されているみたいで 右目の周囲ががちがちに固まってしまって 目の開閉が出来ない状態でした。かなりひどい状態だし 目というデリケートな器官のすぐ近所での問題発生ですから 慎重に対処するのに かなり時間がかかることを飼い主さんに知らせました。まずはカチカチに乾燥して固まってしまった脱皮した皮膚に 生理食塩水をかけて 少しずつふやかしながら ピンセットで除去していきました。三十分ぐらいかかって ようやく目の周囲から ちゃんと脱皮できずに残っていた皮膚を取り除けました。苦労はしましたが 何とか右目の開閉が出来る状態になりましたので 消炎剤の目薬をさして処置を終わりました。抗生剤と消炎剤を皮下に注射して治療を終えました。
同様の内容の飲み薬を処方しましたので 当分飲ませ続けて頂ければ そしてこまめに目薬を転換していただければ 回復するだろうと思っております。但し 脱皮は一定のリズムで繰り返し起こるでしょうから 目の周囲や足先に皮膚が残っていれば ピンセットで除去してあげるように 指導しました。出来ないようなら 来院するように伝えました。脱皮不全は これまでにも何度か経験しておりましたし 食欲不振もよくある状態なので 治療方針に迷いはありませんでしたがネットによる 無責任で 場合によっては明らかに間違っている情報が まことしやかに流れていますから 今どきの飼い主さんに ネットに頼るなというのは 無理な話でしょうが ネットによる情報には 誤った内容のものが少なからずあるという事は 知っておいていただきたいです。

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