7月4日 文部科学省の役人が 息子を東京医大に不正入学させるために 便宜を図ったのだそうです

そもそも文部科学省とは 教育の振興および生涯学習の推進を中核とした豊かな人間性を備えた創造的な人材の育成、学術、スポーツおよび文化の振興並びに科学技術の総合的な振興を図るとともに、宗教に関する行政事務を適切に行うことを任務とするお役所なのだそうです。不正入学 所謂裏口入学なんて どんな職業の家庭の子供であっても 許されるものではありませんが 文科省と言う教育が適切に行われる事を任務とする役所に勤めている父親が しでかした事件だけに 本人の責任も凄く重いでしょうし 文科省の信用とこれまでに積み上げてきた実績を崩壊させるに足る凶悪な犯罪だと思います。
私は裏口入学なんて しようと思ったこともないし 私の父親もそんな事を考えたことなど全くなかったと断言できます。大体かなりの大金を元手として必要である犯罪には 我が家は手を染めたくたって 経済的な理由で不可能です。父親は二流の中小企業の役員でしたが 大学が望むような見返りを提供する権力は 全く持ち合わせていませんでした。そんな極一般庶民の家庭で生まれ育ちましたから 不正をしてまで分不相応な大学に 入学しよう させようなどと言う発想が全くありませんでした。
今回の事件の発端 と言うか言いだしっぺは誰だったのでしょうか。父親が自分のもっている権限を 手土産に大学側に息子を不正に入学させることを要求したのでしょうか。それとも大学側が 文科省の役人の息子が自分とこの大学を受験する事を事前に察知して 話を持ちかけたのでしょうか。現実的に考えて 数千人いる受験生の家庭環境まで細かくチェックなど出来る訳がないし よしんば文科省の大きな権限を持っている役人の息子が受験することを事前に察知できたとしても その息子の学力が 不正をしなくても合格できるレベルなのか ギリギリの当落線上にいるのか 全く可能性がないぐらいのレベルなのか 知るすべはないでしょうから 大学側から 受験生の親にアプローチすることはありえないように思えます。
だとしたら日本の教育をつかさどるべき役所の それも大学が不正をしてでも息子の入学を認めたくなる位の大きな権限を持った 要するにかなりのお偉いさんの方から 大学側に裏口入学を持ちかけたと考えるのが妥当でしょう。勿論自分の息子にお前は不正に入学させてもらったという事実を 告げる筈はありませんが 本人が己の学力は一番わかっているでしょうし 模擬試験などの合否判定から 合格できる可能性はかなり低いはずであることは自覚していたでしょう。本番の試験のでき自体もさほど良かった手ごたえは感じていなかったでしょうから 意外にも合格できたことを不思議には思ったでしょうが まさか自分の親が不正入学に手を染めるなどとは考えたくないでしょうから 運が良かった位に感じていたのかもしれません。
ですから この事件が発覚して一番愕然としたのは 息子だったのではないでしょうか。父親は自らの意思で 不正入学を大学側に働きかけて行ったのでしょうから 最悪の場合発覚して 全てを失う事も覚悟していたのかもしれませんが 何も知らなかった息子も ひょっとしたら被害者と言えるのかもしれません。父親の本名が報道されていますから その息子についても学内で簡単に特定されてしまうのでしょうから 当然ながら大学に顔を出したりできる訳がありません。ご近所さんも周知の事実ですから ご家族もウッカリ買い物にも出られないような状態になっているのかもしれません。
一番悪いのは 不正入学を求めて働きかけた父親でしょうが 見返りの魅力に負けて 不正入学をさせてしまった大学の罪も重いでしょう。一事が万事で これまでにも少なからず不正入学が行われていたのではないか とあらぬ疑いを受けてしまいます。患者は医者を信用して身を任せるのに その医者が信用できるのかどうか疑問を持たれた時点で 大きな損失に値するでしょう。何よりも 真面目に勉強して 正当に受験して合格した学生たちを愚弄してしまったことになるとおもいます。日大アメフト部の一件の様に 一度落ちてしまった信用を取り戻すのは 容易な事ではないはずです。
大体 入学試験にきちんと合格できる学力のないものを入学させたって 医学部の授業はそのボリュームもあるし 質も高いので 恐らくは落ちこぼれてしまう事になると思います。まあ国家試験位は それに向けての対策を立てていれば 何とか合格できるかもしれませんが 一人前の医者として 実践的に使える知識と技術を身につけるのは 並大抵の事ではありません。ですからお医者さんは高収入を得られるのです。知識も技術もないのに 臨床の現場に立てば すぐに馬脚を現して やぶ医者のレッテルが張られてしまいますから 惨めな将来しか待っていません。
役人や政治家と言うのは 私たち一般庶民が 己の利益だけを追求しているのに対して 公の為に働いていることを常に自覚して頂きたいと思います。政治家や公務員を志す方は 人々の為に役にたちたくてその職業を目指されたのだと思います。私利私欲の塊である私の選択肢に 政治家はともかく 公務員を目指す気持ちも欠片も持ち合わせておりませんでした。初めてその仕事を志した時の 純粋でまっすぐな気持ちを 難しい事ですが持ち続けて頂きたいと思います。

ブログ一覧