1月9日 やしきたかじんさんを偲んで

 年末に大滝詠一さんが亡くなられて、年明け早々にやしきたかじんさんが亡くなられました。私は大滝詠一さんが率いる「はっぴいえんど」のライバルであるサディスティックミカバンド派でしたから 大滝さんの事は殆ど興味が無かったし知識もありません。ただあの勿体ぶった歌い方はすきではありませんでした。

 やしきたかじんさんは 歌手としてとても好きな方でした。昔はあのしっとりとした歌を歌うたかじんさんと ラジオで切れまくってるオッサンが同一人物とは思えなくて 単に名前の良く似た別人だと思っていました。同様の勘違いをされておられた方は結構いるんじゃないかと思いますが如何でしょう。私がたかじんさんを好きなのは あれだけの歌手としての実力とMC力ですから 活躍の場が関西に収まりきらずに どうしても東京からのオファーがあり何度も東京でレギュラーの仕事を始めます。けれども、どうしても東京の水には合わないで直ぐに大阪に戻ってこられたところです。

 私は九州生まれですので特に仕事で話している時には 言葉に殆ど関西弁が出ません。塩野義に勤めている時も 大阪出身といってもなかなか信じてもらえませんでした。勿論気取っているわけではありませんが やはり両親が九州人なので 子供の頃から耳にするのがネイティブな関西弁ではなかったからかもしれません。それに、熱狂的なドラゴンズファンで タイガースはジャイアンツほど強くないので ジャイアンツほど嫌いではない、という程度です。だけど気持ちは根っからの関西人であり 無意識に東京に対して反感を持っています。だから東京弁を話す人とは絶対に友達になれません。仕事や遊びで 東京に行って電車にでも乗ると 当然ながら東京弁が耳に入ってくるので 慢性的にムカついています。

 そんな東京嫌いの人間ですから たかじんさんが東京と肌が合わなくて 東京で仕事ができないことは嬉しくてしょうがありませんでした。勿論大好きなたかじんさんが全国区で人気者になるのも悪くはないけれど やっぱりたかじんさんの本当の良さが分かるのは関西人だけだと思います。

 更に私がたかじんさんを尊敬するのはバリバリ仕事をしてかなり稼いでおられたと思いますが それを殆ど綺麗に使ってしまっていたことです。稼ぎの大半が飲み代に消え 馬券代に消えていき ややこしい遺産相続問題が起こらないようにあまり財産を残さなかったと言われている所が ちまちまと老後の備えに蓄えている私から見れば かっこよさの極致です。

 たかじんさんの歌で好きなのは「やっぱすきやねん」「いちず」「東京」です。最近は私のカラオケの締めはジュリーの「LOVE抱きしめたい」ですが かなり長い時期に締めは必ず「東京」を歌っていました。たかじんさんのコンサートには出かけた事がありませんが喋りにウェイトが置かれていてなかなか歌ってくれないのだそうです。まあ、ファンの要望が歌はCDで聴くから生の喋りを沢山聞きたいという事らしかったので ファンの要望に応えておられたのだと思います。

 私はそんなに自分を偉い人間だとは思いあがっていないつもりですが あまり人を持ち上げる発言はしません。でも本日のブログではたかじんという名前ににすべてさんをつけています。いかに私がたかじんさんをリスペクトしていたか その死をいかに残念に思っているかご理解いただければ幸いです。

 

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