11月16日 手術のダブルブッキングをしてしまいました

 本日は私のうっかりミスで 猫の避妊手術を二件受け入れてしまいました。当院は獣医師が私一人なので原則として手術は一日一件しか予定しないように決めています。勿論緊急手術が急に入ることはあります。けれども、手術は全身麻酔をかけて行うし 動物の生命に関わる大きな仕事なので それなりにストレスがかかるし 疲れるので五十歳を過ぎてからは 極力一日に二件の手術はしないように心掛けていました。
 まあ普通の状態の猫の避妊の手術だったのでそれほど時間がかかるわけではないし、やることはいつもの決まりきった作業だったので なんとかこなせました。避妊の手術と言うのは雌猫が妊娠しないように 開腹して子宮と卵巣を摘出する手術です。順調であれば出血量も非常に少ないし 時間的にも一時間プラスαで終了します。これまでに数百回経験があり 失敗したことはありません。
 それでも二件目の皮膚の縫合をしている最中には肩から背中の辺りが凝り固まって鉛のように重くなってしまいました。慣れた手術であっても 体は自分が自覚する以上に緊張していたのだと思います。勿論、やり慣れた手術とはいえ 不手際が動物の死に直結していますから 気持ち的にも精一杯丁寧にかつスムーズ二を心掛けました。
 術後順調に麻酔から覚めて 二匹とも歩き回っています。いつも思うのですが犬にしても猫にしても麻酔から覚めると かなり大きな手術をしていても殆ど痛がりません。勿論それは犬や猫の痛覚が人間とは違っていて非常に鈍感にできているだけの事ですが もうすぐ全身麻酔をかけての手術を受ける身としてはすごく羨ましい限りです。今日はかなり疲れているので あっさりこれでおしまいにします。

ブログ一覧