11月4日 1980年の本日 王貞治さんが引退されました

私はこのブログで何度も書いていますが 巨人が心の底から大嫌いです。巨人関係者で一番嫌いなのは ナベツネですが その次にきらいなのが長嶋です。選手としても大嫌いでしたが 監督としてもそれ以上に嫌いでした。選手としてのプレイ一つ一つが嫌いでした。三振した後の悔しがり方も嫌いなら そんなにうまくもないのにカッコばかりつけた守備も不愉快でした。ホームランを打った後のしぐさも気に入らなければ 試合後のコメントも理解できなくて不愉快極まりなかったです。

そんな大嫌いな巨人関係者の中で 唯一結構好きであり 尊敬しているのが王さんです。大嫌いな長嶋とほぼ同時期に活躍して屈辱の巨人V9に貢献されましたが 不思議と王さんが打つホームランにはあまり腹が立ちませんでした。独特の一本足打法から生み出される美しいアーチは芸術のように感じてしまい 悔しさを忘れてしまいました。

私が王さんを尊敬するのは あれだけの大選手であるのに野球に対して謙虚な姿勢で取り組んでおられて 道具を大事にされるし コメントにも知性と品格が感じられるように思いました。「今年の目標はやはり本塁打50本ですか?」という質問に対して 「毎年シーズン当初は一本も打てないのではないかと不安でしょうがありません。一本ずつ無心に積み重ねていってやっとそれに近い数字になるのです」と答えておられました。

王選手は私が野球に興味を持ち始めたころには V9の途中でしたが 既に一シーズン40本以上ホームランを打つのが当たり前になっていましたが 凄く謙虚な発言だと思い感動しました。そして晩年になってから「一シーズンに30本ホームランが打てないと自分で判断したら引退します」と発言されており、事実四年間ホームラン数が減少してきて1980年に30本なった時に誠に潔く引退されました。カッコ良すぎる引き際だと思います。

ウィキペディアなどを読むと 一本足打法という特殊な打ち方を習得するまでの荒川コーチとの凄まじい練習の積み重ねにも頭が下がります。王さんの持ち合わせた天賦の才能に 常人ではできない鍛錬を積み重ねて 世界で最多の本塁打が生み出されたのだと思います。長嶋の「バッティングなんて来た球をパーンと打ち返してやればいいだけですよ」といった殆ど感覚的なものとしかとらえていないお気楽さがこれまた不愉快の極みです。

王さんも相当なご高齢になられましたので 健やかに一日でも長生きされることを心よりお祈りいたします。

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