12月2日 今回の総選挙の各党のマニュフェストを読んでみました

今回の衆議院総選挙の意味合いは何なのでしょう。マニュフェストなんていう言葉は 現在では常識のように取り扱われていますが 実際に世間で使われだしたのはほんの数回前の選挙からだと思います。要するに 選挙に先立って 各党が掲げる公約の分かり易い説明書の事なのだそうです。ですから冷静になって 各党の主張する公約をある程度理解して 比較して自分がどの党に、どの立候補者に投票するかを決める材料になるはずの文章です。

私が理解力が不足しているのか 極端に世間知らずの勉強不足だからなのか 何故現在衆議院を解散してまで 総選挙を行って 国民の気持ちを量りたいのかさっぱり理解できません。私が想像する衆議院を解散するための話の流れはこんなものです。安倍ちゃんがせっかく座った首相の椅子に少しでも長く座っていたいから 国民の支持を高く保ちたい。せっかく「アベノミクス」というもっともらしい魔法で 国民がいとも簡単に騙されて安倍ちゃんについていけばいつかは自分たちの暮らしも楽になるはずだと思い込みました。ところが現実は一年経っても二年経っても 全然暮らしが楽にならないことにさすがに鈍い国民たちも気づき始めました。

そこで安倍ちゃんとしては「アベノミクス」自体に問題はないのだけれど どうしても実行せざるを得なかった消費税の五パーセントから八パーセントへに引き上げによって 経済がある程度停滞したことは間違いないので すべての悪者を消費増税にしてしまいたかったのだと思います。そこで既に決まっていた来年の秋の二段階目の増税(八パーセントから十パーセントへ)を 首相の独断で先延ばしすることによって いかにも自分が国民の生活のために頑張っているという姿をアピールしたかったのだと思います。

ところが 自分の所属する自民党が一枚岩ではなくて 二段階目の消費増税に積極的な人たちが 結構いますからその人たちを抑え込むために 一旦衆議院を解散して 自民党がそこそこの勝利をおさめたら 国民の支持を得たという事で 自分のごり押しを通そうとしているのだと思います。今回の選挙の争点は非常に曖昧模糊としていますから前回の選挙で自民党が大勝しすぎているのは事実で得有 多少は揺り戻しがあると思います。さすがに「アベノミクス」がお為ごかしだとは見破られていますが 安倍ちゃんに愛想を尽かしても肝心の受け皿が存在しません。民主党は勿論ですが維新の党にも誕生した時の勢いは殆どありません。

結局は相も変わらずなんとなく自民党へ投票する人が多くて 自民党は殆ど議席数を減らさずに済んでしまいそうです。別に安倍ちゃんに期待しているわけではないのに 安倍ちゃんを勝たせてしまいそうです。結果として安倍ちゃんの政権が少なくともあと数年は続くことになってしまいそうで 歯がゆくってどうしょうもありませんが 無力な私がぼやいたところで 何の役にも立ちそうにありません。

衆議院議員の任期は四年と定められていますが 任期満了に伴う選挙は 戦後一回しかありません。つまり殆どの場合 首相の独断で任期を満了する前に解散総選挙が行われているのです。一度解散して総選挙を行う場合 その諸々の費用として約600億円がかかるのだそうです。一億円あれば一人の人がのんびりと一生暮らせるはずの金額です。つまり一回の選挙で 600人の人が遊んで暮らせる金額の税金が 浪費されるわけです。

慌ただしい年末の一時期が 殆ど意義を感じられない総選挙に費やされるのは いろんな意味でもったいなくて不愉快この上ありません。

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