3月12日 この一週間は 毎日手術の予約が入りました

私の仕事は 受動的な面が強いです。私が幾ら張り切って 仕事に取り組む姿勢を持っていたとしても 病院に患者さんが訪ねてきてくれなければ 始まりません。極端な事を言えば 一日張りつめた気持ちで 準備していても 誰も病院にアプローチしてきてくれなければ 全く仕事は出来ないし 当たり前ですが 一円の売り上げも上がらず勿論収入も全くないわけです。

私は 動物病院の仕事が基本的にサービス業であることを 自分に言い聞かせているつもりですが ペットを大切にしていない飼い主に対しては 我慢できなくて ひどく冷たい対応をしてしまいます。還暦過ぎてジジイになった今はあまりありませんが 若くて血気盛んなころには 飼い主の対応があまりに酷い場合には 怒鳴り散らして追い返したりも していました。その為うちの病院の評判は すこぶる悪くて その為だけではないのかもしれませんが 患者さんのおとずれる数が 凄く少なくて 所謂流行っていない病院になってしまっております。まあこれは私の不徳の致すところですから 致し方のないことだと思いますが 現在はネットで一方的で独善的な 悪口言いたい放題の時代ですから 文句を言っても始まりません。それでもまじめに仕事に取り組んでいれば 何とか奥様と二人 人並みの生活が出来ますし 年に数百万円の老後の蓄えが出来ておりますから 有難い仕事に就けていることに 感謝しております。

そんな訳で うちの病院への手術の依頼も ちらりほらりの状態なのですが 何故か今週は一週間毎日手術の予約が入ってくれました。まあ予約されるわけですから 避妊と去勢の手術が殆どですが 腫瘍の摘出手術も含まれております。手術と言うのは 基本的に全身麻酔をかけて行う作業ですから、術中は一瞬も気の向けない緊張感のある仕事です。体質によっては 麻酔をかけただけで 命に関わる事態に陥る可能性があるからです。

但し その分短時間でかなりの金額を頂ける作業ですから お仕事としては 有難いです。若い頃は 大きな手術の前日などは 緊張して寝つきが悪かったことがありますが 現在は年をとりましたので 眠りが浅くなっているみたいで ふとしたことで目が覚めてしまう事は ありますが 緊張して眠れないような事はありません。仕事に慣れてきたという事はあるのでしょうが やはり手術は適度な緊張感が必要ですから 油断だけは絶対にしないように肝に銘じております。

時期的に 少しずつ日が長くなってきていますので 発情期を迎える猫が増えてくるはずです。発情が来ると 飼い主さんが避妊の手術を 決意されるケースが多いので これからも手術の頻度が上がってくれれば 有難いです。勿論 周到な準備と 適度な緊張感を持って 対処していこうと思います。このブログを読んでくださっている ごく僅かな人たちも ペットの手術をお考えになる時には どうか当院をよろしくお願い致します。

 

ブログ一覧