3月12日 今年は 狂犬病の集合注射が コロナ感染症のために 中止になりました

本日 枚方保健所から 連絡が届きました。登録料などの名目で 高い料金を飼い主さんに負担させている役所が 一方的に重要な市民サービスであるはずの 狂犬病の集合注射を 感染症を理由に勝手に中止してもいいものでしょうか。混みあう会場になると 手続きが完了するまで 飼い主さんが並んで 行列ができる場合はあります。とはいえ 屋外でのことですし ほんの数分間と短時間の事ですし 犬同士が接触しないように 飼い主さんたちは そこそこの間隔をあけてならんでいます。勿論 誘導したりする保健所の職員や 注射を実施する獣医師 書類を受け取り支払いをする担当者と 接触はしますが 注射実施側の人間が マスクを全員着用していれば 飼い主さんに実施者側が そしてそこに集まった飼い主さん同士で感染させる可能性は 現実的にはありません。
昨今の風潮として とにかく国民に対して 積極的に接触しないような対策をたてれば それが最大の市民サービスである というコンセプトばかりが強調されすぎていると思います。伝染病が流行していようと 人間は働かなければ 生活費を稼げないのだし 食べ物を入手しなければ 生きていけないのです。食料品の購入から支払いまでも 現在なら ネットで済ませることはできますが お店の人なり宅配業者なりが 自宅に届けに来た時には 対面して受け取らなければなりません。自宅の玄関先に置いて帰ってもらうことはできるのかもしれませんが それでも店側としては 商品の受け渡しの確認が必要なのではないでしょうか。うっかり しばらく玄関先に置きっぱなしになっていたとしたら その食料品に誰が咳やくしゃみを吹きかけたか分かりません。そこまで疑うのなら 自宅に運んでくる前の段階の商品が どこまで清潔であるのか 分からなくなってしまいますから まともに生きていけなくなってしまいそうです。
私は このブログで何度も何度も書いておりますが コロナウィルス感染症を全く恐れておりません。ですから 現在も平気でブッフェ形式のレストランへ食事にも出かけております。最後に訪れた時には 入店した時に 入り口に置いてある消毒液で 簡単な手の洗浄を求められましたし 料理を皿に盛るトングは 一時間ごとに必ず交換しております 等と普段は聞いたことがない説明をされました。いつもは そのお店は 制限時間まで平気で居座る 下品で五月蠅いオバはんであふれかえっておりますが 最近は影を潜めてくれているので 静かに落ち着いて食事ができて有難いです。あんな殺しても簡単に死なんような生き物が こんなそれ程致命的ではない伝染病を 人並みに恐れているのが ちゃんちゃら可笑しくてしょうがありません。
どこかのバカが 日本におけるインフルエンザの患者数と死亡者数 それとこの感染症の世界での感染者と死亡者数を比較して いかに死亡率が高いか 等と愚かな意見を偉そうに発表して踏ん反り返っていましたが 愚かな意見です。日本は 設備のそろった病院と 優秀な医者が十分にそろった 医療の分野では 世界のトップレベルにある国です。所が アフリカや東南アジアの発展途上国は勿論 発生源の中国も 日本に比べれば まともな治療が全然できない国で 死亡率が高いのは 当たり前です。イタリアは 一応先進国と考えられていますが なぜあの国だけがヨーロッパで特筆的に患者数そして死亡者の数が多いのかと言えば あの国は 不景気対策として ここ十年以上 徹底的に医療分野への予算を削り 病院をつぶし 医者の数を減らす政策をとってきたのです。だから病気の勢いに対して 医療分野のハード面もソフト面も全く対応できていないから抜群に感染者数 そして死亡者数が多いのです。
一つ目の大学時代の 先輩思いの優しい後輩から このブログで私がかなり過激な意見を発表するので いつか痛い目に合うかもしれないので 気を付けてください と忠告してくれました。世の中の風潮に 反する意見ばかりを述べていると 当然起きなくてもいい摩擦が生じて 私にとっていろんな面で 不利益が発生するのかもしれませんが どうせあと一年かそこらで この仕事をやめて 新天地で暮らし始めるつもりですから まあいいでしょう。どっちみち 患者さんも殆ど来ない暇な病院ですから これ以上状況が悪くなることはないでしょう。 
何にしても 集合注射が実施されないのは かなり久しぶりの出来事だと思いますので 飼い主さんがどのように 対応されるのかが心配です。狂犬病という病気の予防注射ですが 一応狂犬病予防法という法律で 生後三か月以上の犬を飼っている場合 実施することが飼い主さんに義務付けられています。但し実施しなくても 特に罰則は定められておりません。狂犬病は 日本がたまたま島国であり 昔の日本人たちは 律儀に規則をきちんと守ったので 予防注射を徹底されましたので ここ数十年発生しておらず 世界的に見てもほんの数か国しかない 清浄国の一つです。
但し注射しなくても 特に罰則がないことや 現実にここ数十年発生していないことから 飼い犬でもこの予防注射を実施していないケースが相当数増えております。開業獣医師としては とっても残念なことですし 機会があれば摂取することをおすすめしますが 強制できることではございません。その接種率の低下を食い止めるのに 非常に有効な手段であるはずの 集合注射を枚方市は中止するのです。ほかの市町村の事情は知りませんが 恐らく横並びにしておけば無難だという日本独特の考え方で 右に倣え といったことになるのだと思います。こんな時期に 毅然として 集合注射を実施する市町村があれば 私は拍手を惜しみません。
集合注射に参加される飼い主さんのかなりの割合の方は 普段動物病院に かかっておられない場合が多いのかもしれません。私の病院の場合 フィラリアの予防を五月ぐらいから始められる方が多いので その時検査を受ける為に 病院に出かけなければなりませんから その時についでに狂犬病の予防注射を実施される方が凄く多いのです。
狂犬病の予防注射のためだけに わざわざ病院に出かける方は少ないので 普段 集合注射に参加されている方が 特には強制されてもいないのに 来院されるのかどうかは 疑問だと思います。無論 病院で接種を受ける方が まずはきちんとした診察を受けてからの注射になりますし 万が一副作用が発生しても 病院ですからすぐにきちんとした対応ができますから断然安心できると思います。それに 病院の場合 自分の都合の良い曜日 時間帯を選択できますし 犬の健康状態に問題がないタイミングで接種できますから 飼い主さんにしてみれば ずっとメリットがあるように思います。
そのうえ 当院で注射すれば 集合注射で 強制的に購入を求められる550円の済票をお渡ししませんから その分注射にかかる料金が安くなります。さらには 当院の場合団体割引が適用されますから 二匹なら二割引き 三匹以上なら三割引きと 凄くお安くなってしまいます。勿論 きちんとしたワクチンの証明書と 犬マークのシールをお渡ししますから 安心です。尚 団体割引は ご近所のお散歩友達が 誘い合わせて同時に来院されれば 適用されますので 是非ご利用いただきたいです。ちなみに二匹同時に来院されると 一匹当たりの注射料金は2160円 三匹以上同時に注射しますと1890円になります。
公務員にすれば 学校を休みにしても 集合注射を取りやめにしても 給料は保証されているのでしょうから 楽ができるだけで 痛くもかゆくもないのでしょうが 狂犬病の接種率がこれを機会に さらに低下してしまうことが 心配です。普段集合注射に参加されている飼い主さんも 思い切って この機会に動物病院でのワクチン接種を決意されることを期待いたします。但し 集合注射に参加している病院の場合 普段の注射料金料金2700円に割増料金が加算されますので ご注意ください。
とにかく 人が集まることであれば たとえ重要なことであれ 何でもかんでも中止にしておけば 文句を言われずに済むので安心 といった安易な姿勢で 重要な行事が取りやめにされてしまって とても残念に思います。例え集合注射が亡くなっても 狂犬病の予防注射の必要性は 何ら変わりがありませんので 今年は集合注射がないから お休みしよう 等と考えないようにだけ よろしくお願いいたします。

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