1月11日 本日はちばてつやさんのお誕生日なのだそうです

お若い方にしてみれば ちばてつやさんがどういう人物なのか 見当もつかない場合が多いのかもしれません。もう二十年以上も連載漫画を執筆されておられませんから 漫画家としての活動は実質的に終了されてしまったのかもしれません。でもまだ漫画界の重鎮としての責務は果たしておられるようですし ご存命であることは間違いない様に思います。私たちの世代であれば ちばさんの作品に 程度の差はあるかもしれませんが のめり込まれた方が非常に多いと思います。
一番の代表作は やっぱり「あしたのジョー」かもしれません。準主役である力石徹が死んだときには ボクシングジムを借り切ってお葬式が行われたぐらいでしたから 一種の社会現象にまでなっていたように思います。「トリビアの泉」と言う番組で 「力石が死んだのは ちばさんがボクシングについてあまり勉強をしていなかったからだ」等と言う説が登場した時には驚きましたが ちばさんがボクシングには体重による厳密な区分があることを御存知なかったために 最初に登場する場面で ジョーよりもかなり大きな体格で表現してしまったがために ジョーと正式なボクシングのリングで対戦するために 過酷な減量が必要となってしまい 結果的に試合直後に死亡してしまうと言うストーリー展開になってしまったのだそうです。
ちばさんの作品で印象に残っているのは 他にも沢山あります。「ちかいの魔球」や「紫電改のタカ」に始まり 「ハリスの旋風」「おれは鉄兵」「あした天気になあれ」等は かなり熱狂して読みました。ちばさんの作品の主役は あまり品行方正ではないのが少年漫画にしては 珍しかったように思います。それから 物語が始まった時よりも ストーリーがある程度進行してからの方が 明らかに主人公の背格好が小さくなっていく傾向にあったと思います。石田国松も上杉鉄兵も 体格が小さい方が相対する登場人物との釣り合いからいって 望ましかったのでしょうが 物語が始まった時に比べて かなり小さなサイズに描かれていることは間違いありません。
ちばさんと言えば 少年漫画の作家と言うイメージが強いように思いますが ウィキペディアをみてみると 少女マンガの方が作品数が多いのかもしれません。私も「島っ子」や「みそっかす」等少女フレンドに連載されていた漫画も 結構印象に残っています。ちばさんは 普通の男性にはない 女の子の感性も結構持ち合わせておられたので ボクシングには体重によって厳密に区分がある と言うある意味男なら誰でも知っているようなルールを御存知なかったのかもしれません。
ちばさんの実の弟さんは ご存知の方も多いと思いますが ちばあきおさんです。伝説的な野球漫画「キャプテン」と「プレイボール」の作者 と言えばピンと来る方も多いのかもしれません。「キャプテン」と言う作品は それまであまり取り上げられていなかった中学の野球部を題材としていましたから 凄く新鮮でしたし 主人公のキャプテンが皆非常に魅力的な人物として描かれていましたから 野球漫画としては特に秀逸な作品だと思います。私は三代目のキャプテンであるイガラシが凄く好きでした。
あきおさんは 「チャンプ」と言うボクシング漫画を描かれている最中に 恐らく事故でお亡くなりになられました。当時は自殺説もありましたが 「チャンプ」と言う作品が 凄く盛り上がりかけている時期でしたから 自殺と言う事はありえないと思っています。凄く漫画家としての才能にあふれた方でしたし遺作となってしまった「チャンプ」が非常に面白くなっていきそうな雰囲気を漂わせていましたから お亡くなりになられたのは非常に残念な出来事でした。
久し振りに ちばさんの作品を振り返りましたので アニメ化された作品を ユーチューブででも 見直してみようかと思います。便利な世の中になりましたから 過去の興味深い作品がすぐに鑑賞できるのは 有難い事ですが 著作権などの問題からすると 作品を作り出した方にとっては 凄く迷惑な時代になったのかもしれませんね。

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