5月5日 奥様の手料理

私は 料理が趣味と言えるのかもしれません。男としては かなり上手な部類だと思います。得意料理は主に和食 特に煮物に 自信があります。自分としては 肉じゃがや筑前煮は凄く美味しいと思います。年を取ってくると 脂っこいものよりも どうしてもあっさりとした料理を作る回数が増えます。 最近よく作るのは高野豆腐やひじきの煮物です。糖尿病が心配なので 血糖値がなるべく上げたくありませんが食いしん坊なので満腹感はしっかりと味わいたいです。 これらの煮物を大量に作って お腹いっぱい食べます。

私も正直な気持ち長生きはしたいので 糖尿病は恐ろしいですから 血液検査でヘモグロビンA1cの値がなるべく低くなるように 普段からなるべく気をつけているつもりです。でも私はお酒を飲まない分 基本的に甘いものが大好きなので たまには甘いもの 血糖値のあがりそうなものを思いきっり食べてみたくなります。人間たまにはいい事がないと 仕事もその他の事も頑張れないと思いますので たまに甘いものをドカ食いしてしまいます。そして思いっきり落ち込みます。

そんな時には 奥様の手料理をリクエストします。奥様は私が今までに付き合った女性 と言っても数は知れていますが の中で断トツでお料理が上手だと思います。奥様の手料理の中で 特に私がお気に入りなのが金平ごぼうとほうれん草のお浸しです。

きんぴらごぼうは 牛蒡の切り方が上手で 適度に歯ごたえの残るちょうどいい大きさです。咬みごたえがあるので何度も噛むことで 満腹中枢が適度に刺激されて それほど大量に食べなくても程よい満足感が味わえます。味付けも絶妙で たまに唐辛子が効きすぎてヒーヒーいうほど辛い事もありますが 刺激的で凄く美味しく感じます。それから具材として牛肉の細切れが入っていますが 牛肉とごぼうの相性は抜群で 尚更おいしくなります。更に奥様の好物のごまがたっぷりとかけてあるので 更に香ばしくて美味しくなります。熱いご飯と一緒に食べたら 何倍でも御代り出来ますが そこはご飯を辛抱して冷たい麦茶をがぶ飲みしながら頂きます。

ほうれんそうのお浸しは 子供の頃に母親も作ってくれましたが 正直言って全く美味しいとは思いませんでした。「ポパイみたいに強くなりたかったら ほうれん草をタップリと食べなさい」と言われて 渋々食べていました。それから大人になってから知りましたが 母がが作ってくれていたのはほうれんそうのお浸しではなくて ほうれんそうをゆでて 固く絞ったものに 鰹節をのせて ごま醤油の甘い目のたれをかけたもので 厳密にはお浸しではなくて おかけ という料理でした。

お浸しという料理は 名前の通り味のついた御出汁に素材を浸したものを言うのです。奥様の作ってくれるほうれんそうのお浸しは 文字通りお浸しで 少し甘い目のたっぷりとした御出汁に 十分に浸されていて これもまたごまがたっぷりと掛っていて 凄く美味しく感じます。薄めの上品でほんのり甘い味付けで ほうれん草のしゃきしゃき感も味わえて 凄く美味しいです。子供の頃にもこんなほうれん草を出されていたら もっと喜んで一杯食べられたろうにと思います。

私はこのブログに何度も書きましたが カレーが一番好きな料理であり 一番得意な料理でもあります。私が私だけの為に作るカレーですから 私が最高に美味しく感じるように作りますので 私にとって最高のカレーのはずです。奥様にも 私はこれだけ拘ってカレーを作っていると何度も自慢しましたし ご馳走もしました。

ある日奥様がお鍋にカレーを作って持ってきました。「このカレーを食べてごらん」と言われて 恐る恐る食べてみましたが 恐れていた通り 私が作るカレーよりも美味しく感じました。兎に角奥様は何をやらせても 本当にそつなく上手にこなします。私が自分の為に作る私にとって最高に美味しいはずのカレーよりも美味しく感じるカレーをいとも簡単に作ってしまいました。

私はおそらく一生 奥様に全ての面で敵わないし 頭が上がらないと思います。男としては甚だ情けないのですが 死ぬまで奥様についていこうと思っています。笑いたければどうぞ笑ってください。私はこんなに素晴らしい奥様と巡り合えて 最高に幸せですから笑われても悔しくなんかありません。

 

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