5月9日 ふるさと納税について思う事

ふるさと納税と言うのは 本来税金と言うものは その時点で生活している地域に納めるのが原則ですが どうせ納税するのなら 自分が生まれ育った故郷に少しでもお役にたてるのなら そちらの自治体に納税したい と言う思いやりの気持ちから 始まったのだと思います。だとしたら 納税できる地域は 自分の出身地や 一時的にではあっても生活した事のある自治体にだけ納税できるように システムを構築すれば これまでに散々取り上げられたような 過度の返礼品競争のようなつまらない問題は起こらなかったのかもしれません。

納税する自治体を 故郷に限定しなかったのは 自然災害などによって 復興に苦労している自治体を応援したくて そのような自治体に納税したい と言うこれまた優しい気持ちが切っ掛けになって これまで自分と縁もゆかりも無い地域への納税を認めてしまったのが 間違いの始まりだったのかもしれません。結局 日本全国どの市町村にでも ふるさと納税の間口を広げてしまったがために 結局は返礼品目当てで 行ったことどころか きいたこともないような市町村であっても その返礼品が魅力的でありさえすれば 納税が集中してしまうような 当初の目論みとは全く異なる状態に陥ってしまったのです。

総務省としては ふるさと納税の本来の趣旨に基づいて 納税してもらえるように 行き過ぎた返礼品合戦にブレーキをかけるために これまで割と明確な指導を 各市町村にしてきたように思います。ふるさと納税を当て込んで 事業を始めてしまったような自治体も少なからずあったみたいなので 時間的な猶予も十分に与えられていたように思います。本来 所得税にしても住民税にしても 現在住んでいる自治体から それなりのサービスを享受しているはずですから その地に納めるべきなのに 自分の故郷や 被災して復興に苦しんでいる自治体を応援したいという 純粋な気持ちから始まったはずのふるさと納税が 現在のように返礼品目当てだけで納税するように 薄汚れてしまったのですから 本来なら廃止してしまってもいい様に思いますが 何とか残すために配慮して 総務省が監督指導していました。

そのような勧告を一切無視していた自治体が幾つか ふるさと納税しても その人の納めるべき税金が全く減額されないような 厳しい処分を受けてしまいました。私は総務省の言い分が 至極真っ当であり その指導監督の姿勢にも 穏やかで適切であるように感じていましたから 全く無視していた自治体が処分されたのは 当たり前だと思います。と言うよりも こんな薄汚い納税法は 全廃してしまった方がいい様に思います。何だか日本人の 薄汚い本性を見せつけられたような気がして とても不愉快な気持ちになるからです。私も 一時期は ふるさと納税をしてみようかと考えて ネットでその情報を集めてみた時期がありましたが 各市町村のなりふり構わないような 返礼品合戦に辟易としてしまい 直ぐにやめようと思いました。あんまり大きな声では申し上げませんが こんな納税やめてしまえと思っております。

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