5月31日 1930年の本日 クリント イーストウッドが誕生しました。

私が中学生の頃は 西部劇映画の人気が高くて イーストウッドとジュリアーノジェンマが二大スターでした。西部劇と言うのは 当然アメリカ大陸の西部地方を舞台としたストーリーですが 実際に撮影されたのは イタリアなどのヨーロッパであったため マカロニウェスタンと呼ばれていたのだそうです。私は 子供の頃に白黒テレビで見ていた西部劇も凄く印象的でしたが 特に「ローハイド」と言う番組はよく覚えています。他に「ララミー牧場」や「ライフルマン」等が印象的でしたが 「ローハイド」はその主題歌が凄くカッコよくて 口ずさみたいのですが 難しくて殆ど歌えませんでした。そして準主役を演じていたイーストウッドのシュッとした男前さに惚れてしまっていました。
「ローハイド」が放送されているうちに 「荒野の用心棒」や「夕日のガンマン」等が撮影されたみたいですが 私は「荒野の用心棒」の時の タフでふてぶてしいのにカッコいいおっさんよりも 「ローハイド」の時の 端正な男前でスマートなイーストウッドの方が好きでした。でも その後はずっとタフでごついイメージの役柄ばかりを演じていましたから 私としては少し残念に思っていました。まあ当然ですが 年齢も上がり 役者としての貫録がついてきますから しょうが無い事かもしれません。
その後「ダーティーハリー」等の現代劇に出演するようになった時には 高橋英樹さんが現代劇に出演している時のような 違和感を感じたことがありましたが イーストウッドの強烈な個性と演技力は西部劇と言う狭いジャンルには 納まりきらなかったようですし 当初感じた違和感は 徐々に薄れていきました。ただ高橋さんが ちょんまげをつけないで演じていたり バラエティーで笑えるエピソードを語っているのには 今でもちょっとだけ違和感がある と言うか桃太郎侍のイメージを壊してほしくないと 思う気持ちが消えません。
その後アクション映画ばかりではなくて「マディソン郡の橋」では 大人のしっとりとした恋愛を表現していましたから 演技力の幅は かなり広い役者さんだと思います。個人的には この映画は好きじゃありませんけれども。愛情をテーマにした映画としては「ミリオンダラーベイビー」の方が 私の好みには合うように思います。還暦を過ぎてしまった現在 イーストウッドの映画で一番共感できる映画は「スペースカウボーイ」かもしれません。年は取っても まだまだ若いものには負けない なんて考えること自体が ジジイになったことを裏付けているようにも思いますが 正直な気持ちで 共感できてしまいます。
その後 カリフォルニアのカーメル市の市長を一期だけ務めたりして 政治の世界にも進出されましたが アメリカでは名を成した俳優さんが 政治の世界に飛び込むことは ちょくちょくあるみたいです。でも 私はあんまり好感を持ちません。やっぱりイーストウッドには 役者一筋で生きていってほしかったように思います。まあ人間は不公平に生まれついているみたいで 男前に生まれついて 優れた演技力や映画監督としての演出力を持ち合わせているうえに 更に政治の方面で迄 能力に恵まれているのですから 私ように 見た目は不細工だし 頭もよくないし 性格的にも問題を抱えている人間から見れば 同じ人間として生まれてきたのに どうしてこんなに差があるのかと嘆きたくなってしまいます。
まあ私は私なりの人生を 精一杯生きていくしかありませんから 自分の惨めさを嘆き悲しむよりも 可愛らしくて 能力の高い奥様が側にいてくださることに 感謝しながら生きていかなければならないように思います。

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