6月14日 老後の資金として 二千万円の蓄えが必要という報告の波紋が広がっているようです

私は 一般庶民の端くれだと思っておりましたが 世間の皆様は 思った以上に蓄えをしておられないのに 驚いてしまいました。あの報告書にあった試算の基準となる年金支給額は 長年サラリーマンや公務員としてお勤めの方々 つまり厚生年金の類を受け取れる方たちについての話だと思います。私たち個人事業主が 国民のどの程度の割合を占めているのか知りませんが 国民年金しか受け取れませんので 満額受け取ったとしても 月六万円+α 夫婦二人で十二~三万円しか受け取れないのです。私のようにかけていた時期が短い人間は 満額受け取れないので ほんのお小遣い程度しか年金を受け取れません。

ですから老後は 端から自分の蓄えを切り崩しながらの生活がスタートします。そんな事は 自営業を始めた時から 覚悟の上ですから それなりの金額は蓄えております。ニュースによると 一般のサラリーマンなどの方々の声としては 普段のお給料から かなりの金額を年金掛け金として引かれているだけでも かなり辛いのに 更に人並みに暮らすためには そこそこの金額の蓄えが必要だと言われても 掛け金を強制的に引かれた収入から 更に蓄えるためのお金を捻出するのは 嫌だ と言うのが本音なのだそうです。

厚生年金などのかなりの金額を受け取れる方にしてみれば 老後の生活は 年金によって賄われるのが当たり前だと考えておられるみたいです。私たち個人事業主は 頑張った分収入が増えるように思われているのかもしれませんが うちみたいな業種の場合 頑張りたくて待ち構えていても 患者さんが来られなければ 一日が過ぎても 一円の収入もない事もあるのです。勿論思っていた以上に忙しくて 考えてもいなかった位に収入がある日もあるかもしれませんが。

まあ動物病院は 一般的なお仕事よりも 効率的に稼げる仕事かもしれませんが うちの病院のように流行っていない場合は そんなにべら棒に儲かるはずもありません。とは言え奥様と二人で それほど惨めな暮らしはしていないつもりですが 老後に向けて 毎年確実にそこそこの金額は 蓄えられていますので 子供の頃になりたかった仕事をさせてもらって 有難いことこの上ない境遇と感じております。まあこの仕事に就くまで 人よりも大幅に遠回りしましたから 大目に見てやって頂きたいです。

世間が かの報告書によって 急にざわついているのが 私からすればとっても不思議に思えます。あの報告書があろうとなかろうと 日本国民の老後の経済状態には 何の変化も起こっていないのです。あの報告書によって 人並みの生活をするのに二千万円ほどの蓄えが必要かもしれない と言うひとつの考え方が 明確になっただけで 報告書によって 国民の年金受取額が一円たりとも減少したわけではないのです。

人生も晩年になれば 大体自分が受け取れる年金額や それまでに拵えた貯蓄額は 把握できているはずですから 老後の経済状態についても 大まかな計算できている人が 大部分なのではないでしょうか。だとしたら この報告書を作り上げた諮問グループのメンバーは いわゆる経済活動の専門家と言われている人たちみたいですから ある程度信憑性があると言えるのかもしれませんが いわゆるエリートと呼ばれる人たちばかりみたいですから 一般庶民の老後の生活について どれぐらいその実態についてご存知なのか 怪しいものかもしれないようにも思えます。

要するに こんな報告書があっても なくても 現実は何一つ変わらないのですから 野党が鬼の首でも取ったかのように 与党のこれまでの年金政策を 頭から否定して 格好の攻撃材料にしているのも 根拠の薄い話だし、自民党のお偉方に言わせれば そんな報告書は受け取らないのだから 存在しているわけではない と言う言い訳も チャンチャラおかしい様に思いますが 私の考え方は世間とはかけ離れているようですけれども やっぱりおかしいのでしょうか。私は あんまり頭がよくない方なので よく分りません。

 

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