Dr.喜作のブログ

2017年5月 の記事一覧

  • 5月6日 73歳の女性が認知症の夫を 餓死させました

    枚方のすぐお隣の高槻市で起こった事件なので 余計に身近に感じてしまいました。ご主人がお幾つなのかは分りませんが 奥さんよりもいくつか年上だったのでしょう。昨年末から認知症を発症してほとんど寝たきりになったのだそうです。そのご主人を奥さんが一人で面倒見ておられたのだそうですが 介護に疲れ果てて 数日間食事も恐らく水分も与えずに放置して餓死させたらしく 警察に自ら出頭して 逮捕されたのだそうです。
    人間関係なんて 千差万別ですから ご夫婦の関係にも無限の形があるのだと思います。このご夫婦がどの様な経緯で結婚されて どのような形で夫婦生活を営んでこられたのかなど 勿論私は全然知りませんから 他人がとやかく言う事ではないと思いますが 十数年先には 同様の状況 つまり私がボケてしまって 奥様に凄く負担ばかりをかけるような状態になった時の事を想像してしまいました。
    そもそも現在でも 私は奥様に頼り切って生きています。奥様がいらっしゃらないと とても全うには生きていけない状態であることを 認めざるを得ないと思います。現在私が 毎日頑張って仕事をしていることも 奥様との楽しい老後を過ごすためです。もしも私が一人で寂しく惨めに今後生きていくとしたら かなりの高級老人ホームに さっさと入居してしまいます。ぶっちゃけ一億円ぐらい払えば 死ぬまで上げ膳据え膳で 完璧に面倒をみてくれる施設はいくらでもありますから そんな施設で 友達をたくさん作って 楽しく残った人生を過ごすでしょう。この類の施設は 出来る限り長く利用した方がお得なのです。でも奥様と二人で 楽しく優雅で充実した老後を過ごしたいがために あと数年だけ頑張って 蓄えを増やそうと努力しているのです。
    私は奥様よりも六歳年上ですから 肉体的に動けなくなるのか 精神的にボケてしまうのか分りませんが 介護を必要とする状態になるのは 確実に私の方が先です。恥ずかしながら 現在でも奥様に頼り切っていますので そんな状態になってしまったら 正直な気持ちダラダラと長生きはしたくありません。予め奥様に申し上げてありますが 状態が悪化して入院が必要な状態になった場合 延命のための治療は一切望みません。私としては 極普通に生きてきたつもりですが 周囲の方々に散々ご迷惑をかけてきた人生であることは 素直に認めます。最後ぐらいは潔く 我儘放題の人生をあっさりと終わらせて 面倒をかけない様な死に方をしたいのです。
    奥様はこんな私を見捨てずにずっと支えてくださっている 本当に優しい女性だと心底思っております。ですから 例え体がいう事をきかなくなっても 奥様を認知できなくなってしまっても ほったらかしにして 死に至らしめるような恐ろしい女性では絶対にないと信じております。最後の最後まで 私を大切に扱っていただけると信じておりますが その信じる気持ちをより強くするために 現在もこれからも出来る限り奥様を大切にしていきたいと こんな寂しくて悲しい事件をみて 改めて思いました。

  • 5月5日 大阪湾の産業廃棄物 埋め立て処分地に タヌキなどが住み着いたのだそうです

    大阪湾に突き出た産業廃棄物の埋め立て処分地が何と甲子園球場70個分とかなりの広い土地になっているのだそうですが 一応陸地とつながっているけれども 普段は閉鎖されていて 管理している大阪府の許可がないと 無断では人の出入りが許されていないのだそうです。その為か犬や猫も存在していないのだそうですが、池があり適度に木が茂っている森もあるので 野生動物にとっては 昆虫や果実など餌もあるので 暮らしやすい環境が整っていると言えるのかもしれません。
    現在 タヌキやイタチ ヌートリア等の野生動物が住み着き 天敵もいないので 繁殖してその数が結構増えているのだそうです。堺市の海岸線に突き出た埋立地なのだそうですが 大阪湾に突き出た位置にあり 大気や水質など動物にとって暮らしやすい環境とは言えないのかもしれませんが 取り敢えずは 野生動物にとって最大の天敵である人間が侵入しない環境なので タヌキたちにとっては楽園になっているのかもしれません。
    地球上の生物の中では 人間だけが突出して進化してしまったので 地球での生活を思う存分楽しんでいて その為に空気を汚し 水を汚し 温暖化なども引き起こしているのです。よくあるSFのストーリーの様に たまたま地球では人間が一番進化したから 支配的な立場に君臨しているけれども もしほかの星から 人類よりもずっと進化した生物がやってきたら その生物が地球を支配しても 文句が言えないのかもしれません。
    人間の支配が 今のところ及んでいない この埋立地で タヌキたちが頑張って繁殖して 楽しい楽園を築いてくれるのであるのなら 大いに繁栄してほしいものだと思います。人間にとって 現在の所は不都合な状況が起こっていませんが いずれ地球上の支配者である人間にとって困ったことが起こった時に この動物たちの楽園が消滅してしまわないことを 心から祈りたいと思います。
    数年前に新聞で読んだ記事によりますと 他の埋立地で 昆虫が大量に発生したために それを餌とする鳥たちが集まってしまい ジェット機のエンジンに吸い込まれる事故が頻発したために 昆虫たちを一斉に駆除してしまったことがあったのだそうです。当たり前ですが 虫たちにも小さいなりに魂があるわけだし その虫を求めて集まった鳥たちだって ジェット機に吸い込まれて死亡したわけですから ある意味被害者と言えるのかもしれません。飛行機のエンジンの事故と言う人間の都合だけを優先して 虫の駆除をするのが当然と判断されるのなら 人間よりも優れた支配者が地球にやってきたときには 見苦しい態度を取らずに 人類が駆除されるのを素直に受け入れるべきなのかもしれません。

  • 5月4日 衣替えをしました

    今年もまたゴールデンウィーク中に衣替えをしました。このブログで何度も書いていますが 私の日常の服装は 寒い時のものと 暑い時のものと ツーパターンしかありません。下半身は ジーパンに素足にサンダル で年がら年中変わりませんん。上半身が夏は下着用の半そでシャツの上に 半袖のポロシャツを着ます。冬は その上からトレーナーを重ね着します。つまり私の衣替えとは 前日まで着用していたトレーナーを 脱いだだけの事です。
    私だって 中高生の頃には 自分の外見に既にコンプレックスは感じていましたが それなりに着るものにこだわったことがありました、当時はベルボトムと言われていましたが 裾の広がったジーパンを履いていました。 とは言っても当時から勿論短足でしたから 肝心の広がった裾の部分をカットせざるを得ないという悲しい現実には打ちのめされていました。そのジーパンも普通のブルーはありきたりに感じていましたので わざわざ部分的にブリーチアウトした今考えると へんてこりんなまだら模様のズポンを喜んで履いていました。更には ベージュやグリーン等の色のものを わざわざ選んで 他人とは違うという自己主張をしていたような気がします。やはり若いので 目立ちたいという願望があったのでしょう。一つ目の大学時代も似たような何となくだらしないような服装でいたように思います。
    私の服装が一変したのは 当然かもしれませんが ほんの数年間で終わりましたけれど サラリーマン生活をしていた時期でした。塩野義製薬 と言うきちんとした会社でしたから 仕事中はきちんとしたスーツ姿が義務付けられていました。毎日スーツにネクタイで生活していましたから 私の様なだらしのない人間でも いつの間にかきちんとした服装が身についてしまっていました。休日に遊びに行くときでも さすがにスーツは着ませんが ブレザーにネクタイ 折り目のきちんとついたスラックスを履いていました。今考えると信じられません。
    会社勤めを辞めて 浪人生活から再び学生に戻った時には その反動が出たのかもしれません。岐阜大学の近所に下宿していましたから 通学やバイトは自転車でした。バイトは塾の先生が主でしたので さすがにその時は 普通にズボンとシャツを着用していましたが 大学で授業を受けるときは トレーナーにジャージと言う姿が殆どでした。六年間でネクタイを締めたのは 卒論の発表会の時と サークルの演奏会の時だけでした。だらしのない私が思い返しても 本当にだらしのない生活をしていたと痛感します。
    二つ目の大学を卒業して病院で研修している間は お仕着せの白衣を着用していました。しかし自分の病院を開業してからは 白衣は必要以上に動物に警戒心を煽るので望ましくない と言う意見に従って ジーパンにポロシャツ 若しくはトレーナーと言う服装に落ち着きました。この服装が一番安上がりだし 楽ちんなので 恐らく老後も似たような服装になると思います。南の島でのんびりするつもりなので コートやジャンパーと言った防寒具とは 縁のない生活になるだろうと思います。
    私は洒落っ気がぜんぜんないじんせいでしたから 服装やお洒落にすごく気を使う方々の気持ちは理解できませんが 現在は価格の安い服装ですが きちんと洗濯して 出来るだけ清潔な服装をするようにだけは心掛けています。勿論年齢的には 加齢臭が立ち込めているのだと思いますが毎日お風呂にしっかりと浸かって あまり体臭で周囲の人たちに 迷惑をかけないように心掛けているつもりです。でも子供の頃に感じていた お爺ちゃんの臭いは撒き散らしているのでしょう。

  • 5月3日 本日は憲法記念日です

    日本国憲法と言うのは 日本が敗戦国になった時に GHQが 日本と言う国が 今後二度と世界に対して問題を起こさないように導くために押し付けた猫の鈴のような代物だと思います。日本人は勤勉で 団結心が強く 慎重な面もありますが いったん動き出すと究極を目指して猪突猛進してしまう国民性があるように思いますから 戦争放棄なんて 独立して主権を持っている国にとってありえない方針を 憲法で大々的に謳わせてしまったのです。そんなとんでもない憲法を押しつけられた日本人は 何をトチ狂ったのか 世界に類のない平和憲法だ等と勘違いして 有難がって 戦後からずっと後生大事に 何の改正もせずに施行しているのです
    戦争を放棄する日本と 永世中立国を宣言しているスイスは 似たようなお国柄だ 等ととんでもない勘違いをしている人が少なくないのかもしれません。永世中立国のそもそも永世とは これからずっと と言う意味合いは全くありません。国として中立国の立場を辞めることを決議したら その日からでも中立国ではなくなるのです。そして中立国であるための条件には以下のようなものがあります。
    永世中立国はその中立である領土を他国の侵害から守る義務があり そのため常設的な武装が求められる。スイスには 立派な軍隊が存在するのです。
    永世中立国は、自衛の他は戦争をする権利を持たない。つまり自衛のためには 堂々と戦争をするのです。日本の様に韓国や中国から 領土や領海を侵害され続けているのに 領土問題は存在しない 等と眠たい話をしている 腰抜け国家ではないのです。
    永世中立国は、他国が戦争状態にある時には伝統的中立を守る義務がある。
    永世中立国は、平時においても戦争に巻き込まれないような外交を行う義務がある。従って、軍事同盟や軍事援助条約、安全保障条約の締結を行わず、他国に対して基地を提供してはならない。戦時においては外国軍隊の国内の通過、領空の飛行、船舶の寄港も認めないが、これは中立国一般の義務でもある。日本の様に アメリカと安全保障条約を結んで アメリカ軍の駐屯を認めている国とは根本的に異なるのです。
    軍事同盟国が無いため、他国からの軍事的脅威に遭えば、同盟国に頼らず自国のみで解決せざるを得ません。すなわち、『どのような戦争に対しても「かならず/固定的に」中立の立場を採る国家』という意味である。よって、状況によっては「永世中立」を放棄することも可能であるのです。このため、スイスの場合の様に強力な国防政策を採る国家もある(武装中立)。いわゆる「平和主義」や「非暴力非武装」や「無防備都市宣言」とは全く概念が異なるのだそうです。
    スイスでは国民皆兵制度が敷かれていますから 男性は一定の年齢になれば かなり厳しい兵役を課されますし 毎年それなりの兵役を負うのです。中立を保つためには 周囲の国からの侵略を防ぐために 国の規模から考えれば かなりのお金をかけて 強力な軍隊を保持しているのです。中立を保つのには それなりの軍事力を保持せざるを得ないのです。
    私は別に戦争を積極的に推進するつもりはありません。しかし日本の大切な領土や領海 領空を 外国に犯され放題の現状には 我慢できません。日本はアメリカと安全保障条約を結んでいるから 何かあればアメリカ軍が日本を守ってくれるなどと勘違いしていますが 現在進行形として 北方領土問題も 竹島問題も 尖閣諸島の問題も アメリカは何にも解決してくれていないのです。ましてやトランプ大統領になったのですから あの人はアメリカがとにかく大事であり 日本を含めたその他の国々なんてどうなっても構わないのです。北朝鮮に対する対応策を見ても 隣国の日本に多少のとばっちりが起こったて 全然気にも留めないのでしょう。
    アメリカにおんぶに抱っこで一方的に頼り切っている日本は 莫大なお金を支払っているのです。私はそんな無駄金を使うのなら 自衛隊を強化するのに使った方がよっぽど生きたお金の使い方だと思います。それからロシアのプーチンさんにどれだけアベチャンが尻尾を振ったって 北方領土が返還される可能性は千パーセントありません。ロシアのクリミア半島での態度を見れば 凄く領土拡張欲が強いのです。世界の世論を敵に回しても平然と軍隊を進行させているのです。このブログで何度も書きましたが 北方領土を本気で日本に取り返そうとするのなら 第二次日露戦争を起こさない限りは 絶対に取り返せないのです。
    私は 恥ずかしながらもうすぐ還暦を迎えるのに 一度も外国へ旅行したことがありません。ですから残念ながら 日本と言う国しか知らないのですが こんな腰抜け野郎ばかりの国に生まれたことを悲しく思います。戦後生まれですから 戦争については 文書で読んだり 映像を見たり 人から話をきいたことしかありません。戦争とは全く無縁の生活をしてきたのは 日本と言う国家のおかげであることは 重々承知していますが やはり主権を持った国家としては 領土と国民を守るために 戦うべき時には全力で戦う姿勢を持つべきではないでしょうか。現状は 日本の超弱腰が 世界に広まってしまっていますから やられたい放題の情けない国情だと思います。起つべき時には起てる 極普通の感覚を持った国家に日本がなってほしいと 切に望みます。

  • 5月2日 カメの鼻先が喰いちぎられる事件が起こりました

    夜十時を過ぎてから 飼っているカメがベランダに水槽を出しておいたら 顔から出血していて止まらないので 直ぐに診て欲しいという電話がかかってきました。先日 恐らくイタチに後ろの足を食いちぎられた石亀が来院しました。完全に人間でいうと足首の辺りから先が無くなっていましたので 突出した骨を除去して 筋肉と皮膚を縫合する手術をしたばかりです。その亀は 工場の敷地の池で飼われており 時々イタチが出没しているのが 目撃されていましたし 傷口がいかにも引きちぎられたようにギザギザになっていましたので 縫合するのに形を整えるのに苦労しました。
    所が本日来院した亀 恐らく草亀の類だと思われますが の顔の部分を診察すると 上あごのとんがっている鼻に当たる部分が 鋭利な刃物で切り落とされたような傷口になっていました。アパートの三階のベランダで事件は起こったのだそうですから 猫やイタチなどが 侵入できる可能性も殆どなさそうですし 現に侵入して亀を襲って脱出した形跡も全く見られないので 恐らく鳥がやって来て 危害を加えたのだろうと 飼い主さんは仰います。
    私には その方のベランダが どのような高さにあり どれくらいの広さで どんな構造をしているのかも 想像が出来ませんので 飼い主さんの言葉を信用するしかありませんが 鋭利な刃物で切断したような傷口ですから 鶏が 例え猛禽類であっても カメの顔の先端の部分を そんな風に切断出来るとは 想像しづらいのですが 世の中いろいろと信じられない出来事がちょくちょく起こっていますから 信じられないような不思議な現象が起きてしまったのかもしれません。
    亀は冬眠から覚めて そこそこの期間がたつのに 以前としてボーっとした状態が続いており 食欲も殆どないのだそうです。何しろ顔の先端部分を切断されたのですから いかに亀の意識がボーっとしていたとしても 一瞬に起こった出来事なのでしょうけれども カメ本人としても凄く驚いたでしょうし 大変怖い思いをしたはずです。来院した時に 出血は殆ど止まっていましたが 多少血液が滲み出していましたので 止血材を押し当てて 患部を綿棒で圧迫して なんとか出血を止めました。
    患部の血液などを取り除いて 観察してみると 皮膚が殆ど正方形に切断されていて 鼻腔の組織がまるみえになっている状況でした。足の喰いちぎられた先端部分なら 縫い合わせてしまえば 一応収まりがつきますが 鼻のあった部分ですから 呼吸をするためには 縫い合わせてしまう訳にもいきません。顔の部分を観察すると この子は幸いにも口元に隙間があいています。綿棒でこじ開けると そこそこ隙間が出来ますから 内服薬の投与は難しくなさそうです。
    治療の方針としては 一辺が7ミリぐらいの正方形に開いた傷口が 自然治癒に任せてしまってどのような形で修復するのか 正直見当がつきませんが 亀自身の治癒力で 肉を盛り上げ 皮膚が再生するのを気長に待つしかないように思いました。取り敢えずは消毒薬で清潔にして 尿素を塗布して 回復を早めるしかなさそうです。ただ亀の場合どうしても傷口が水中に埋没する機会も多いでしょうから 抗生剤を強めに内服で投与して化膿を防ぎながら 治癒してくれるのを待つしかないように判断しました。
    それから ここの所 食欲が殆どないと言う事でしたので カメフードをお湯でドロドロにふやかして 更に少し砂糖を加えて 栄養価を高め 口当たりをよくして 注射ポンプを哺乳瓶代わりに渡しましたので 強制給餌を心掛けてもらって 体力と回復力を高めるように 試みてもらう事にしました。
    正直な所 鼻の部分がどの様な形状に回復するのか それまでにどれくらいの期間がかかるのか 全く見当もつきませんが 飼い主さんが諦めずに治療を継続されれば 取り敢えずは命に関わることはなさそうですから 何とかいい方向に向かってくれることと期待しております。現在冷静になって考えてみても 鳥類に 例え猛禽類であっても カメの顔の先端部分を鋭利に切断することは難しいように思います。犯人がどの様な生き物か さっぱり見当がつきませんが 世の中には不思議な事件が起こるものだと 思わず感心してしまいました。

  • 5月1日 本日はメーデーですが あまり話題にもなりません

    私が会社勤めをしたのは 一つ目の大学を出てからのほんの数年間しか経験がありませんが 塩野義と言う会社は 割と労働組合が元気が良かったからなのか 当時がそのような風潮が強かったからなのか メーデーは完全にお休みの日でした。本社や大阪に勤務地のある人たちは 赤旗を持った人たちの集会に参加するように かなり勧誘されたのだそうですが 私は金澤と富山 と言う地方都市におりましたので 五月一日は 殆ど国民の祝日と同じような扱いで 有難いお休みでした。その為に 五月一日はサラリーマンの方々は 皆さん無条件にお休みの日だと思っておりました。
    所が 奥様と話しておりますと 五月一日が無条件でお休みの有難い会社なんて そんなにないのだそうです。私が勤めておりました頃の塩野義は 恐らく日本の製薬会社としては 三本の指に入る立派な会社だとは思っておりましたが 製薬会社の中では 給料も決して高くはありませんでした。今考えてみるとアパート代やガソリン代まで全て会社が面倒見てくれていましたから 相当に恵まれた環境だったのかもしれません。
    たまたま 労働組合が勢いがあったからなのでしょうが 入社一年目から 出来るだけ有給休暇を利用するように 何度も何度も指示が届きました。先輩方も 遠慮なく有給休暇を利用しておられましたので 一年目から 有給休暇を使ってみました。勿論周囲からは 何の反応もありませんでした。しかし 大学を同期で卒業した友人の話では 一年目に有給休暇を使うなんてとんでもない雰囲気の会社が多いような事を耳にしました。
    私は 別に貯金が趣味ではありませんが 一年目から月々10万円ほど定期預金に積み立てていました。入社したての頃は ゴルフもやらなければ現在もそうですが 酒も全然飲みません。普段活動しているのが金沢大学の大学病院でしたから 食事も大学病院の食堂を利用していましたから お金を使う事が殆どなかったからかもしれません。同じ化学科を卒業して 成績も私よりずっと優秀で そこそこ名の通った会社に就職した友人と話した時も その子は 結構な酒飲みだったからか 先輩や同期の連中と週一ぐらいのペースで飲み会に参加していると まとまって貯金するほどの金は残らないと言っていました。私は実感していませんでしたが 塩野義の社員でいるときに かなり恵まれた条件で 働かせてもらっていたのだろうと 後になって知ったように思います。
    それにしても 当時は 労働組合の集会なんて 全く興味もありませんでしたが 夕方のテレビのニュースで そのような集会やデモ行進が 割と頻繁に取り上げられていたように思います。しかし現在では そのような催しが開催されている事すら 殆どニュースとして取り上げられていないように思います。現在は 労働組合の勢いが無くなってしまって 労働者の権利を主張する集会などが無くなってしまったのでしょうか。そういえば 春闘の時期に 毎年のように電鉄会社がストを起こすために 通学や通勤に影響が出ていたものでしたが 現在はあまり電車がストライキによって止まってしまうというようなニュースも聞かなくなったような気がします。
    現在は労働組合の元気がないために 会社側の主張が一方的に通ってしまっているのでしょうか。サラリーマンとは全く無縁の生活をしているために それと私が不勉強で無知なために そのような活動について何も知らないでいるだけなのでしょうか。私は動物病院でも 一番規模の小さな形態 獣医師が私一人と 奥様が看護士兼トリマーとして働いているだけの いわば究極の零細自営業です。労働運動などとは全く無縁の生活をしていますので 知らないだけならいいのですが 資本主義は結局 資本家がどんどん豊かになり 労働者が苦しい生活を強いられるような形に向ってしまうように思います。仕事を頑張った人たちが 豊でのんびりできるような社会になってほしいと 心から願っております。その為には 諸悪の根源であるアベノミクスの嘘っぱちが早く暴かれることを期待しております。